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医療費負担増 

医療費負担増の全体像が、明らかにされた。昨年暮の選挙の際には、このようなことは一言も政権与党の口からは出てこなかったことである。高齢化の進展で負担を増やさざるを得ない面はあるが、「患者申し出療養」というへんてこなネーミングの混合診療拡大策が目を引く。

青字がブログ主のコメント。

以下、引用とコメント~~~

医療改革、暮らしに影響 高齢化、医療費増に対応

記事:共同通信社

15/03/04

 政府が進める医療保険制度改革には、高齢化や医療費の増加に対応するため多くの見直しが盛り込まれた。政府は3日、関連法案を閣議決定し、2015年度から順次着手する。暮らしや家計にもさまざまな影響がありそうだ。

 【国民健康保険(国保)】

 18年度から都道府県が運営する。保険証は市町村名から都道府県名に変わる。国保の規模を大きくすれば負担を分散でき、保険料の急激な上昇を避けられる利点がある。

しかし、保険料は市町村ごとに決めるのであるとすると、保険料の急激な上昇を避けられるという意味が不明。

 都道府県が担うのは、全体の財政運営や医療を効率化する計画づくりだ。その年の医療費の推計を立て、市町村ごとの年齢、所得などによって集めるべき保険料の総額や標準的な保険料率も決める。都道府県の取り組みで全体の医療費が下がれば、市町村ごとの保険料総額も減る。

 市町村は実際の保険料率を決め、集める。高い納付率が達成でき、医療費を抑えられれば、都道府県が示した目安より保険料額を下げることもできる。手続きはこれまで通り市町村で受け付け、健康づくり事業も担う。

健康保険の中央集権化ですな。都道府県が、高齢化の激しい市町村の保険財政を立て替えてくれるのかと思いきや、そうしたことは全くなく、市町村に納付率や保険料率の指示を与え、その達成に応じて、毀誉褒貶するだけらしい。これでは、行政の事務の二重手間になるだけのような気がしないでもない。

 【総報酬割】

 75歳以上の医療費を支えるため、現役世代が払う支援金の計算方法が15年度から変わり、所得が高い人ほど負担が大きくなる。17年度に全面導入されると、大企業社員の健康保険組合全体で1500億円、公務員の共済組合では1千億円の負担増となる見通し。

保険負担に累進性が大きく導入されるというのも、ちょっとおかしな気もするが、火の車の健康保険財政なので、仕方のないことなのか。やはり、公務員の収入は大企業並みであることが、ここでも判明。

 給与水準の高くない約500の健保組合は負担が減る。約900組合の負担が重くなり、保険料アップにつながる。

 中小企業の従業員が入る協会けんぽは2400億円の負担が減る。ただ政府はその分を公費から減額するため、加入者の保険料には影響しない。

ははん、財務省と政府は、社会福祉にはびた一文余計に出したくない、ということだ。これを、選挙の時に言わなくては、うそつきと言われても仕方ない。

 【入院時の食費】

 現在の自己負担額は原則1食260円だが、16年度に360円、18年度に460円に値上げする。在宅患者は食費を全額自己負担しており、入院患者と在宅患者を公平にするのが狙いだ。

公平にする、とい文句が、高い方に合わせる口実に用いらるのは、いつものことか。

 一方、住民税が非課税の人や難病、小児慢性特定疾患の人も負担額を据え置く。厚生労働省は引き上げ対象者を約70万人と見込んでいる。

 【紹介状なしの大病院受診】

 16年度から一定額の負担を求める。負担額は初診時で5千〜1万円を検討しており、今後決める。初診でも救急車で運ばれた場合は不要とし、再診でも紹介状がなければ負担を求める考えだ。

紹介状のない初診には初診料以外がかかるというのは以前からあった制度だが、再診でも徴集するというのは初耳。大病院は、入院患者に専念せよ、ということかもしれないが、大病院と言えども、カツカツの財政状況なので、恐らく外来患者の囲い込みが進行するような気がする。それに、救急車で来院の場合は初診料の上乗せなしとなると、救急車の利用が大幅に増える・・・というか、パンクする予感。厚労省の役人は現実を知らない。

 患者が自分の判断で直接大病院に行くと負担増となる。まずは身近なかかりつけ医に相談し、大病院での高度な医療が必要と判断されたら、紹介状をもらって受診するという流れが進みそうだ。

 【75歳以上の保険料軽減の特例措置】

 現在は低所得者や、会社員や公務員の家族に扶養されていた人の保険料は最大9割を軽減されている。この特例措置を17年度から原則廃止する。対象者は75歳以上の約半数に当たる865万人。年金収入が年80万円の単身者だと、現在の月370円が1120円に増える。

 この見直しは関連法案には含まれておらず、今後具体化させる。負担が大幅に増える人には対策を設ける。

これは、高齢低所得者に対して結構な負担増になる。これについても、選挙では一言もなかった。

 【患者申出療養】

 保険診療と保険外の自由診療を併用する「混合診療」の拡大策で、16年度から始める。初めて行う医療の場合は、患者の申し出を受けて原則6週間、2例目以降は原則2週間以内で安全性や有効性をチェックする。

 国内で未承認の医薬品を使いたい場合など新たな治療を受けられる可能性は広がるが、保険外の医療は原則、全額自己負担となる。

患者申し出療養とは、良いネーミングだとほくそえんでいる当局者の笑い顔が目に見えるようだ。医師が患者に、いくら説明を行い、同意を求めても、情報が医療側に多く偏っている状況は変わらない。患者申し出というと、患者に選択の自由を与えるかのようだが、実質は、自費診療の範囲を増やすことでしかない。米国では、ご存じの通り、自費診療の幅が大きいが、個人の破産の二番目の理由が、医療費支払いに関わるものである。それが、日本の医療にも持ち込まれる、ということだ。我々は、公的保険以外に、高額な民間保険に入ることが実質強制されるようになる。民間保険は、当然のことながら営利企業であり、被保険者への給付を減らすことを至上命題にする。医療に資本主義の論理を持ち込むと、医療費総額は高額になり、国民負担が著しく増えることは、米国の現状が証明しているはずなのだが・・・。「患者申し出療養」というネーミングには、我々の所為ではない、国民の選択の所為だと、官僚と政治家が言い逃れようとする意図が隠されている。

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