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薬剤師数推移から、医師数の将来が見える 

薬剤師の国家試験が難しくなっているようだ。合格率は6割そこそこだ。昨年よりも2割近く下がっている。大学によっては、学力の低い学生を卒業させぬところもあるだろうから、実質の合格率は5割前後なのではないか。厚労省のコメントが振るっている。「学生の質が低下したのではないか。」というのだ。

薬剤師数は、右肩上がりに増え続け、20年ほど前の2倍を超えている。これは、OECD平均の2倍である、ということだ。この増加の引き金は薬学部の増加、その学生数の増員である。行政が、意図的に薬剤師を増員し続けたわけだ。その挙句に、試験問題を難しくして、合格者を減らしている。薬学部を出てから、薬剤師免許のいらない化学系の仕事につく選択肢もあるだろうが、それには薬学部の4年制のコースがあるし、理学部・工学部で十分そうした人材の教育は可能だ。試験問題の難易度による、薬剤師数の操作は、あまりに杜撰な薬剤師教育行政手法ではなかろうか。

厚労省のデータはこちら

このデータで、医師数の推移も見ることができる。やはり右肩上がりに増えている。医師が足りないから、医師増員だ、という短絡的な対応の結果だ。医師数の不足は、僻地、さらに特定の診療科の問題であって、全国的な不足とはいえなっくなっている。だが、医師数の増員は止まず、このままでは薬剤師の状況の二の前になる。20年ほど前は、行政当局は医師数は足りていると盛んに言っていた。それがいつの間にか、大量生産へ方向転換し、現在の状況になっている。

恐らく、薬剤師同様、国家試験で、医師数も加減できると行政当局は考えているのではあるまいか。あまりに無責任である。6年間の専門教育を受けた挙句に、資格を取れぬ若者が年々蓄積されてゆくとしたら、そうした専門教育の制度設計をした行政の責任は極めて重い。

医学部を出たけれど、医療に従事できないという学生が生まれるのも、そう遠い将来のことではなさそうだ。責任は、行政当局にある。

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