雇用労働法制立法化手続きの根本的な改変 

3月23日付け日刊ゲンダイに掲載された民主党山井議員のインタビュー記事によると、雇用労働法制の制定の仕方が、以前と大きく変わったらしい。ネットで是非原文に当たってみて頂きたい。

安倍第二次政権より前は、同法制は、厚労省の労働法制審議会で労使双方が合意した法案のみが国会に上程された。それで、与野党が賛成した法律が制定されるという、暗黙のルールがあったという。ところが、現政権は、このルールを無視するようになったらしい。使用者側に有利な法案を、労使の合意が得られぬままに、国会に上げている

その結果、三つの重要な法律ができそうだ、という。

一つは、解雇を容易にする法律。これまで解雇するハードルが高かった、労働者の権利が強く守られていたのだが、この法律ができると、金銭補償で解雇が容易になる。

第二に、非正規雇用の拡大である。非正規雇用は、これまで原則3年間という縛りがあったが、今後、無期限となるようだ。

第三に、所謂ホワイトカラーエグゼンプション法である。残業代ゼロ法案である。これも、専門的な職種で年収1000万円以上という縛りをかけているが、一旦成立すれば、それは容易に変更される。それを厚労大臣も否定していないらしい。

これらの労働法制の改定も大きな変化だが、一番の問題は、労使の合意のもとに作られていた雇用労働法制を、使用者側の一存で改変しうるようになった、ということだろう。「憲法解釈の変更」という名目の、憲法の否定を、安倍内閣は行ったが、この雇用労働法制法制化手続きの変更は、それに匹敵する立法の在り方の変更だ。

大幅のベースアップが、輸出大企業を中心に行われたと報じられているが、給与の伸び分は、消費税増税分に届かない。さらに、インフレが来る可能性があるわけで、実質賃金は減り続けている。特に、中小企業では、その傾向が著しいことだろう。

政府が企業にベースアップの上乗せを働きかけるというのは、如何にも計画経済的、反資本主義的なやり方だと訝しく思っていた。結局、法人税減税と、上記の雇用労働法制改変による人件費削減によって、そのベースアップ分などおつりがくることになるのだろう。

安倍政権を支持する国民の層は、財界と、それに加えて、社会的に厳しい状況に置かれている層のような気がする。前者は、利害が一致するのが明白だが、後者は、政権のタカ派的言動にあたかも強い指導力があるかのように誤解しているのではあるまいか。結局、政権と財界からむしりとられるのは、彼らなのだが。

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