日本専門医機構 

上記機構が、いよいよ動き始めている。専門医資格の「標準化」が必要だとして、専門医資格認定・更新権限を、学会から、同機構に移転させるのだ。その方針が、こちらで公表されている。

医師は研修終了後、どれかの専門医資格をとる、その認定、更新は、同機構が行う、ということだ。更新には、診療に従事していること、5年間で50時間以上の更新研修を受けることが要求されている。

同機構の長には、慶応大学の教授だった方がついているが、初代の長が元の日本医師会会長だった日本医療機能評価機構と同じ構図で、理事等には天下り官僚がなる可能性が高い。

新規認定には、研修実績の証明と、恐らくこれまで通りのペーパー試験、更新のためには、On job trainingと称して、研修病院での実習も組まれるようだが、メインは書類審査ということのようだ。両者の認定は、専門家で構成される委員会が担当するらしい。その両者ともに手数料というコストがかかる。結構な高額のようだ。既に診療報酬上、専門医資格が必要とされる項目が設定されているようだ。今後、専門医資格を取らなければ、診療報酬上差別する可能性が高い。馬車馬の前に人参をぶら下げる構図だ。

この新制度に対する疑問は

「新制度でも、専門家が専門医の認定、更新を行うということは、結局、形式だけ学会から独立しただけで、専門医認定という学会の収益制度を、日本専門医機構が学会から奪うことに過ぎないのではないか。」

ということだ。これまでの専門医資格が標準化されていないとしたら、標準化のための指針だけを公表すればよいことだ。これまでの専門医認定、更新の「利権」を、官僚機構が奪うための制度変更と言わざるを得ない。

これまで、官僚機構は、「医療機関の機能評価組織」、「産科医療の補償制度」を自らの利権のために確保してきた。医療機関の機能を評価し・・・繰り返し述べている通り、殆ど意味のない制度・・・さらに、重要な産科医療の補償制度で、100億円以上の内部留保を貯めこんでいる。一旦作り上げた、組織、制度には、どんな批判があろうとも、変更はしない、それらが、官僚にとっての重要な利権制度、組織になっているからだ。そこに、医師個人の能力評価の組織、制度をその利権体系に加える、ということなのだろう。官僚機構が医師個人の能力評価なぞそう簡単にできるはずがない。形式的なペーパ上の審査は、学会の専門家に丸投げ、自らは専門医資格認定・更新に伴うコストという利権を入手する、ということだ。これで、医師の生涯に渡る管理、彼らから専門医更新に伴う上納金を一生涯集金する機構が出来上がる。

この官僚的な組織、制度が、日本の医療を改革するとはとても思えない。日本という国家が、官僚の利権を集める場になる、という永続的な自己目的運動の一側面が完成する。こんな制度を作っていて、いつまでこの国が持つことだろうか。

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