安保法制 衆院特別委員会 

上記が昨日から始まっているようだが、昨日、NHKは同委員会の中継をしなかったようだ。国の形を変える、この法制についての国会議論をなぜ中継しなかったのだろうか。やはり、国民に知られたくない政府が、NHKに中継するのを止めさせたのではないのか。私は、全部ではなかったが、午後の中継をテレビで観た。ニュースでまとめて2,3分で報じられるのと、内容がかなり違う。時間の許す方は、是非録画してご覧になることをお勧めしたい。

集団的自衛権で自衛隊が海外派兵される際のリスクについての議論が主なテーマだった。

政府は、当初、派遣される自衛隊によって、より多くのリスクが生じることはない、と説明していた様子だが、政府は、それで議論を突破できないとみると、自衛隊の業務は以前からリスクが伴っている、または国民が安全保障環境の悪化で被る「リスク」を考えるべきだ、という論理に変えたようだった。しかし、この政府の論理は、問題からそれていることは明白である。

イラク特措法等により、イラクに派遣された自衛隊員の54名が、覇権終了後に自殺したらしい。イラク派遣との因果関係がすべての例で明らかになったわけではない。が、非戦闘地域への派遣という建前であったサマア、さらにクウェート、バグダッド間の輸送業務では、戦闘と隣り合わせであったらしい。サマアの自衛隊宿営地には14回の砲撃があった。航空自衛隊のクウェート、バグダッド間の輸送業務では、常に地対空ミサイルの攻撃の危険にさらされていた。54名の自殺者は、こうした激しいストレスによって生じたと考えるべきだろう。

自衛隊の紛争地域への派遣は、新3要件が満足された地域だけであり、戦闘地域には派遣されぬ、さらに戦闘が生じたら、現地の判断で、業務を停止し、さらに撤退することも考える、だから、自衛隊員の負うリスクは最小化されている、というのが、政府の見解だ。しかし、新3要件という条件は、極めて抽象的なものであり、いかようにも解釈されうる。さらに、自衛隊は、この法制で集団的自衛権行使のパートナーとする米国の軍隊の指揮下に入る。従って、戦闘状態になったから、すぐに撤退するといったことは現実的に考えられぬ。これまでのPKO活動で派遣された条件よりもはるかに過酷な危険を伴う地域に派遣される可能性が高い。それだけ、自衛隊ンのリスクは増す、ということだ。

そもそも、自衛隊は後方支援を業務とするというが、改定された日米安保ガイドラインでは、この後方支援は、logisticsと規定されている(このガイドライン改定のための拙速な安保法制改定であることが分かる)。logisticsは兵站業務であり、戦闘業務を除くすべての業務を指す。兵站を攻撃することが、戦争作戦の常道とされており、自衛隊が、実際の戦闘に巻き込まれる可能性が極めて高い。政府は、武力行使と、武器の使用とを区別している。前者は、他国への武力侵略を意味し、後者は自衛を含む単なる武器の使用という論理だ。だが、国際政治の上では、両社の区別はない。イラク特措法によりイラクに派遣された自衛隊は、対戦車砲、無反動砲。重機関銃等の重装備を携行したが、この新しい安保法制によって海外に派遣される自衛隊は、さらなる重装備を携行することになる。自衛隊は、実質的に戦闘を行うことになる

安倍首相は、記者会見で、米軍の世界戦略による戦争に巻き込まれることは「絶対に」ないと言い切っていた。だが、集団的自衛権の行使3要件により、その戦争への参加が、わが国の存立を維持するためと判断されれば、そうした戦争に加わることになる、ということだ。日米関係は、わが国の存立にとって不可欠であるとか、中東からの石油を確保することは、わが国の存立にとってどうしても必要なことであるとか、理由づけはいかようにもできるだろう。この安保法制改定が、米国の世界戦略に加担するためのものであることは、安倍首相の詭弁からも明らかである。

そもそも集団的自衛権は、過去大国が第三国でその覇権を維持するために行使されてきたという歴史の現実がある。自衛隊員のリスクが高まり、日本国民にも危険が及ぶ集団徹自衛権行使は、世界平和に寄与する貢献だというのは詭弁なのだ。

これから我が国の将来を担う方々、お子さんを育てている方々、これはあなた方の未来を左右する。是非、注目し、政府の見解の正しさを判断して頂きたい。

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