院外調剤薬局導入の成果をまずは検証すべき 

「かかりつけ薬局」なる院外調剤薬局が作られるらしい。薬の重複使用や飲み残しを減らし、医療費を抑制することが目的とされている。

しかし、この目的は、医薬分業のそもそもの目的だったのではないか。wikipediaの医薬分業の項目では、その導入の目的を以下のように記している。「医師と薬剤師の役割を分けることで、不適切薬を排除、過剰投薬等を抑制、二重チェック等の実施で薬物治療が社会と個人にとってより有益になるようにした」ということだ。これは、新たに導入されると言う「かかりつけ薬局」の目的と殆ど同じではないか。

院外調剤薬局が得ている技術料総額は、1兆円を超えると言われている。かように莫大な医療費を使って、医薬分業を導入した結果がどうだったのか、当局、政府は、詳細に調べるべきなのではないか。医薬分業を推進して、その目的をどれだけ達成できたのか、是非とも知りたいところだ。「かかりつけ薬局」の導入は、その反省に立って考えるべきではないか。

私がかねて疑問に思っていることがある。院外調剤薬局の薬剤師は、患者の病名を知らない、それでどうやって指導ができるのか、またオープンな待合室に面したカウンターで薬剤師が患者と面接し、どれだけ患者の病歴、生活歴等を聞き出せるのだろう。私自身が見聞きしたところでは、型通りの説明だけを薬剤師は患者に行っているに過ぎないのではないだろうか。

院外薬局のメリットは、重複処方の防止、禁忌併用の防止等がある。また、医療機関にとっては、調剤業務、薬剤の在庫管理の手間を省くことがある。それらが、現在のかなり高額な調剤診療報酬と釣り合うことかどうか、首をかしげざるを得ない。

「かかりつけ薬局」は、結局、当該薬局による患者の囲い込みをするために作られるのではないだろうか。恐らく、大規模院外調剤薬局チェーンが、この位置を獲得し、中小の院外薬局がつぶれてゆくことになるのではないだろうか。大規模院外薬局チェーンと、行政が利権でつながっていることはないだろうか。「かかりつけ薬局制度」を立ち上げることは、あまり意味のない制度に、さらに無意味な制度を重ねることになるのではないか。

以下、引用~~~

「かかりつけ薬局」認定制に…来年度から

読売新聞 6月4日(木)9時56分配信

 厚生労働省は来年度、患者が普段から使う「かかりつけ薬局」を認定する制度を導入する。

 一定の基準を満たす薬局は「健康情報拠点薬局(仮称)」を名乗れるようにして、利用者が薬の相談をしやすい環境を作る。薬の重複使用や飲み残しを減らし、医療費の抑制にもつなげたい考えだ。

 厚労省は4日の専門家検討会で、認定基準の協議を始める。年内にまとめる予定の「薬局ビジョン」で認定制度を重点施策に据え、診療報酬の加算と合わせ、かかりつけ薬局を育成する。

 認定基準は、〈1〉大衆薬もそろえ、飲み合わせの相談に乗る〈2〉患者宅を訪ね、薬を残さないような保管法を伝える〈3〉必要に応じ医師や介護職を紹介する――などを検討している。薬局に地域の健康作りを担うよう促す。生活圏に1か所以上の認定を想定する。
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最終更新:6月4日(木)9時56分

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