安保法制党首討論、翼賛体制のマスコミ 

安保法制問題に関して、一部の(というか、大部分の)マスコミは、翼賛体制である。下記の記事を、衆議院インターネット中継の実際の論戦と比較してもらいたい。こちら(6月17日国家基本政策委員会合同審査会)。この新聞記事では、安倍首相が野党党首を論破しているかのように読めるが、それは大違い。安倍首相は、問題をはぐらかし、同じ抽象論を繰り返すのみ。野党党首の批判にまともに答えていない。恐らく、安保法制の立てつけ自体がいい加減であり、また安倍首相に議論するだけの力量が欠けているように思える。

少なくとも、この問題に関して、マスコミ報道を鵜呑みにすることは、危険極まりない。時間の許す限り、インターネット中継で議論そのもの、議論する態度を知る必要がある。

以下、引用~~~青色のフォントは、各党首の反論と私のコメント。

「憲法解釈変更、正当性に確信」党首討論で首相

2015年6月17日(水)21時35分配信 読売新聞

党首討論で答弁する安倍首相(左)(17日午後3時25分、国会で)=中村光一撮影 [ 拡大 ]

 安倍首相と民主党の岡田代表らは17日、今国会2回目の党首討論を行った。

 首相は集団的自衛権の限定行使を盛り込んだ安全保障関連法案について、「憲法の範囲内にある。(憲法)解釈変更の正当性、合法性には完全に確信を持っている」と述べ、合憲性を主張した。

憲法学者から違憲であると結論付けられていることに、何ら反論できていない。また、憲法を権力者が都合の良いように解釈し、憲法を否定することは、立憲主義を踏みにじるものだ、ということが分かっていない。
 
 首相は、日本の存立を守るために必要な自衛措置を認めた1959年の砂川事件最高裁判決に触れ、「必要な自衛措置がどこまで含まれるか、常に国際状況を見ながら判断しなければならない」と主張した。安保環境の変化を受け、集団的自衛権の行使容認に踏み切った正当性を強調したものだ。

砂川事件は、米軍基地が違憲かどうかを巡って争われた事件。集団的自衛権の正当性を判断した者ではない。砂川事件判決そのものが、米国からの強力な圧力によって最高裁が米軍基地は合憲と判断した、またはさせられた事例。これを集団的自衛権行使容認の根拠にすることはできない。砂川事件判決を、集団的自衛権行使の根拠に持ち出している時点で、同権行使が如何に胡散臭いものであるのかが分かる。

 集団的自衛権行使の例では、朝鮮半島有事の際、日本近海で警戒にあたったり、日本人避難民を運んだりしている米艦船の防護を挙げた。これに対し、岡田氏は、周辺有事への対応に「集団的自衛権はいらない」と反論した。岡田氏が徴兵制導入の可能性に言及すると、首相は「憲法が禁じる苦役に当たる」と否定した。

朝鮮半島有事は、周辺事態として現在の法制度で対応可能。米軍が他国の民間人を有事の際に運ぶことはない、と米軍自体が明言している。集団的自衛権は、他国のために戦うことであって、自国防衛のためだけの集団的自衛権等ありえない。有事の際の自国民の避難は、官民の輸送手段を用いて、わが国政府が責任を持って行うことだ。繰り返すが、米軍が、それを行うことはない。

 維新の党の松野代表は、安保関連法案に関する与党との修正協議について、「応じるつもりはない。独自案を提出する」と語った。参院選の「1票の格差」を是正する参院選挙制度改革に絡み、人口の少ない都道府県選挙区を統合する「合区」に否定的な自民党を「自分たちの身分を守るため」と批判した。首相は維新など野党4党がまとめた合区を含む改革案を「傾聴に値する」と評価した。

 共産党の志位委員長は、武力行使を行っている米軍などへの後方支援が、憲法が禁じる武力行使の一体化に当たると主張した。首相は「安全な場所を選んで後方支援する」と述べた。

「後方支援」は、兵站行動そのもの。兵站は、戦争行為の中核的事項であって、敵の攻撃に必ずさらされる。兵站行動をする軍隊にとって、安全な場所などあり得ない。兵站を担当する軍隊のいるところが、戦場になるのだから。安倍首相は、彼が安全だと言えば、そこが安全になるかのような口ぶりだ。それは、根拠のない楽観論にしか過ぎない。自衛隊を戦場に送り込もうとするリーダーの気概も、知性もない。「後方支援」は、兵站行動であり、それが戦争行為の中核をなすことは国際的な常識。

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