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過酷な労働の外科医 

外科は、手術を行うために、医師にとりハードな科だ。7割の外科医が、当直明けにも手術を行っている、という。殆ど眠れない当直の後に、心身共にハードな仕事である手術を行う。そうした医師に手術をして貰いたいと思うか、患者さんに尋ねてみたい。これは、医師、患者双方にとって、忌々しいことなのだ。単純作業などではなく、全神経を張り詰めて行う作業である手術を、このような過酷な労働条件の医師が行っている。これが日常行われているといって、惰性で見過ごしてはならない。

さらに、1割の外科医が、医療訴訟を経験しているということにも驚かされる。医療訴訟の対象として、明らかに医師・医療従事者に落ち度のあるケースがあるだろう。しかし、上記の労働条件で外科医が行った手技の所為だとしたら、外科医を追及できるだろうか。

外科の志望者が減っているのは、この過酷な労働条件と、医療訴訟に巻き込まれる可能性のためではないか。外科医は、これではやっていられないと言って、立ち去っている。行政・政治家それに国民は、この事態に対して何をしようとしているのだろうか。何かをするべきなのは、医師の側ではない、国民の側なのだ。

以下、共同通信より引用~~~

外科医7割、当直明けに手術 病院勤務は週70時間
2007年4月5日(木)03:00

外科医の7割が当直明け手術をしており、病院勤務では平均で週70時間労働――日本外科学会が会員1276人を対象にしたアンケートから、過酷な実態が浮かび上がった。約 1割が医療訴訟も経験しており、同学会は「この状態が続けば、外科学会への新規入会者は2018年にゼロになる」と予想している。

大阪市内で開かれた関西プレスクラブの月例会で4日、同学会長の門田(もんでん)守人・大阪大学教授(消化器外科)が発表した。

調査は去年11月、インターネット上で回答を募った。勤務時間は平均週59.5時間。病院勤務では同68.8時間。労働基準法で定める週40時間を大幅に超過していた。

当直明けの手術参加は「いつもある」31%、「しばしば」28%、「まれに」が13%。「当直明け手術はしない」は2%しかなかった。20~40代では、約9割が当直明け に手術をしている。

医療訴訟の経験が「ある」は、判決と和解を合わせて10%。ほかに「示談」11%、「訴訟準備などの具体的な行動」は15%、「患者や家族とのトラブル」は38%が経験し 、85%が「訴訟が治療に影響する」と答えた。

激務の原因は、高度な治療が増える一方、外科医数が減少しているためとみられる。全身麻酔の手術は96~05年の10年間に約4万件増え、臓器移植や腹腔(ふくくう)鏡な ど長時間の手術が増えたが、94~04年で外科医は6%減った。特に新しく外科医になる人は20年前から一貫して減っている。アンケートでは志望者減少の理由に、労働時間 の長さ、時間外勤務の多さ、医療事故と訴訟リスクの高さがあがった。

門田教授は「過重労働や当直明け手術は、医療の質や安全性の観点からも問題だ。医師が訴訟に対し防衛的になれば、治療の選択肢がせばまり、患者への影響も大きい。国は医療 費抑制の方針を抜本的に見直し、医師数の増加や過重労働の是正に乗り出してほしい」と話している。

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