新たな「姥捨て山」政策 

都市在住の高齢者を、地方に移住させるという政策が採用されるらしい。

地方の財政、高齢者社会福祉の負担は、決して良いとは言えない。財政状況等は、多くの場合、地方の方が厳しいだろう。多少の交付金を政府が地方に出すから、高齢者を受け入れろということのようだ。

こうした高齢者の問題に詳しい村田裕之氏が、自身のブログで、この政策を批判している。こちら。送り出す側の都市部の財政負担がない、また受け入れ先に、必要になる介護医療施設が考えられていない、といったことから、この政策は失敗に帰すと述べておられる。米国のCCRCとの比較、1980年代のシルバーコロンビア計画の失敗等について、わかりやすく述べられている。

そうでなくても、地方は切り捨てられているが、これはそうした切り捨てられた地方に高齢者を送り出す姥捨て山政策である。生産活動をしなくなった、医療介護だけが必要になる高齢者は、都市部には要らない、という政府、行政の判断である。高度成長期を支え続け、都市部で税金、年金、健康保険の負担をずっと続けてきた人々を、必要がないから出ていけ、という政策である。都市は高齢者の老後への責任を果たさない。出て行く先は、最後まで安住の地になっていない。

さて、高齢者の皆さんは、どう考えるのか。

以下、引用~~~

地方移住モデル事業前倒し 名称は「生涯活躍のまち」 高齢者の共同体構想

:共同通信社15/08/26

 政府の有識者会議(座長・増田寛也元総務相)は25日、高齢者の地方移住に関する中間報告をまとめた。高齢者の生活拠点となる共同体のモデル事業を2015年度中に前倒しして実施し、16年度に創設する新型交付金で支援すると明記。「日本版CCRC」構想と呼ばれる共同体の正式名称を「生涯活躍のまち」にするとした。
 自治体への財政支援など制度の詳細は、有識者会議が年末にまとめる最終報告に持ち越された。
 生涯活躍のまちは、高齢者が健康なうちに移り住み、地域の仕事や生涯学習への参加を通じて、健康で活動的な生活を送ることを目指す。政府は当初、モデル事業を16年度に実施する方針だったが、他の自治体が制度設計をする際の参考となるよう前倒しする。
 中間報告は、移住者の増加で介護保険給付費の負担増が見込まれる自治体に対し、交付金の配分額を手厚くするような制度見直しを検討するとした。移住前に住んでいた自治体が給付費を負担する「住所地特例」は拡充しない方向だ。
 具体的な事業運営は、企業や医療・社会福祉法人、大学などでつくる組織が担うことを想定。司令塔となる人材を配置し、地域ごとに適切なサービスを提供できるようにする。
 自治体は移住希望者の意思を尊重するため、情報提供や事前相談のほか、「お試し移住」などに取り組む。移住者が退去した後の空き家の撤去や活用への支援を強化する方針も盛り込んだ。
 ※高齢者の地方移住
 民間団体「日本創成会議」は6月、東京圏の75歳以上の高齢者が今後10年間で急増するとして、医療・介護の人材や施設に余裕がある26道府県の41地域への移住促進を提言した。移住を進めなければ、地方では東京圏への人材流出で人口減少が進むとも主張している。政府は提言を踏まえ、6月末に閣議決定した地方創生の基本方針で、東京圏など大都市の高齢者の地方移住を推進する姿勢を明確にした。

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