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新たな専門医制度は、現場医師を搾取する 

いよいよ新たな専門医制度が始まる。これは、医療の質を向上させるための制度という触れ込みだが、本当にそうだろうか。大きな疑問符が付く。むしろ、日本の社会を蝕む官僚と、それと共同して利権を確保しようとする勢力のための制度なのではないか、と強く疑わざるを得ない。

あるネット上でえられた、新専門医制度下の麻酔科の医師への負担の予測情報がある。ある程度確実な情報だと思われるので、ここにまとめてご紹介したい。

専門医機構・学会求めている新しい麻酔科専門医の条件は以下の通り。

○「単一施設」で週3以上勤務かつ「麻酔科認定病院での麻酔症例」

○「複数の施設」で週3以上勤務を達成している人間は「麻酔記録の全例提出」
これは、認定可能であるか審査だけ。自動的に認定されるわけではない

上記条件の意味は、この新たな専門医認定制度の実質的な目的は、麻酔科学会に所属しない、また基幹病院、大学病院に所属しない麻酔科医を締め出すこと。具体的には、

○フリーランスの麻酔科医は実質的に専門医を更新させない。

○麻酔科学会に認定されていない病院の麻酔科医も機構専門医にはなれない。全身麻酔200件/年以上ない病院は麻酔科学会認定施設にはなれないので、田舎の中小病院や単科病院(例えば 整形外科 産科)の麻酔科医は2020年以降専門医を更新できない。

この専門医制度ができたのは、天下り先を増やし、かつ医師を支配したい官僚と、学会の会員数を維持し学会費を確保したい学会上層部の意向が一致した、というか、学会上層部が官僚に丸め込まれたためだろう。

どうも行政は、非専門医の当該専門領域の診療報酬にペナルティをかける(ようするに、安くする)、診療行為に制限を設けることで、インセンティブとする積りらしい。「努力した」専門医に努力賞を与えるのではなく、専門医を取らなかった医師に経済的かつ専門性の上で、デメリットを与える、ということだ。実際にこの方向での「改革」はすでに始まっている。

コストの面を同じネット上の情報からまとめると以下のようになる。いかにべらぼうな金額を、学会と天下り官僚が搾取しているのかが明らかだ。

2020年以降の麻酔科専門医更新・維持費用

1)講義受講(e learning) 9から12万円/年 45から60万円/年

2)専門医機構コスト 1万円/年 5万円/年

3)学会参加料、専門医更新費用等々 34万円/5年間 (これはこれまでもかかったコスト)

計 51から99万円/5年間

以上のコストのうち、1と2の一部は、新たにできた専門医機構の収入となる。専門医機構に天下りした官僚の人件費となるわけだ。このコスト計算は、バリエーションがあるだろうし、専門科目によっても変わってくるが、現場医師に対する新たな搾取であることには変わりがない。

新たな専門医制度は、医師を支配し、かつ搾取するための制度である。

こんな制度が、果たして医療を良くするのだろうか。



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