消費税の大半は、法人税減税・減収補てんに消えている 

消費税導入後22年間で、消費税の税収は総額で224兆円になる。同期間の法人税の減収は208兆円に上る。消費税は、「社会保障のため」という名目で導入・増税されてきたが、実態は法人税減税・減収分の補てんにすべてぶち込まれた。

8%への消費税増税の際にも、すべて社会保障のためという触れ込みだったが、社会保障に回されたのは、増税分の1/5に過ぎない。社会保障の削減が進んでいる。

法人税減税は、企業の競争力を高め、設備投資ひいては被雇用者の給与を引き上げることにつながるという論理であった。が、この論理は、実際上否定されている。もともと様々な控除により、実際の法人税は名目上の税額よりも8%分程度低い。これは、決して国際的にみて高いとは言えない。実際、法人税減税が繰り返されてきたが、それによって企業競争力が高まったという話は聞こえてこない。実質賃金は右肩下がりに下がり続けている。設備投資が増えているということもない。今回の法人税減税では、外形標準課税を引き上げる等の方策で、法人税の総額はあまり減らない・・・ということは、法人税減税の恩恵を受けるのが、大きな利益を挙げている一部の大企業だけとなり、中小企業にとっては、むしろ厳しい結果になっている。

何故ここまでして法人税減税を、経済界が強く要望し、それに政府が応え続けるのか。企業、特に大企業にさらに利益を上乗せさせるためだ。企業には、グローバルスタンダードという名の米国大企業にとって有利な会計基準を導入された。それによって、内部留保をため込み、株価を持ち上げ株主への配当を増やす(我が国の名だたる大企業の多くが、すでに株主が3割を超える外資企業になっている)こと、企業買収のリスクを下げることが企業経営者の主眼目となっている。

従って、労働条件を低下させ、非正規雇用を増やし、被雇用者給与を下げることは、企業経営者にとって必然の行動になる。政府が、給与を上げろというのは、パフォーマンスに過ぎないわけだ。労働法制を改悪し、非正規雇用をさらに拡大させ、ホワイトエグゼンプション制度により時間外労働賃金の支払いを抑える、ないしなしにすることが、企業経営者の正しい判断となる。政府は、パフォーマンスで賃上げ要請をしつつ、こうした企業経営者の判断に沿うような労働行政、税制の改悪に勤しむことになる。

その結果、我が国の景気を左右する内需は低迷を続ける。社会保障はぼろぼろとなり、国民は経済的に貧困に陥る。蛸が自分の足を食って生活するような国の状況になっている。

という歴然とした事実を、マスコミは報じない。

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