診療報酬詐欺報道の背後にいる者たち 

脇坂某というタレント医師が、診療報酬の不正請求をした疑いで逮捕された。今朝あたりから、テレビ等で繰り返し報道されている。

診療していないのに診療したかのようにして診療報酬請求をした、架空請求であり、もっともばれ易い不正だ。総額が7000万円近くになる、と報道されている。暴力団も関与しているらしい。

まずは、この件が本当ならば、脇坂某は法に則り厳格に処罰してもらいたい。それ以外にない。

が、おかしいと思えることが一つ、二つある。

一つには、なぜこれほど高額の診療報酬の不正請求が見逃されていたのか、ということだ。このようにprimitiveな不正はすぐに判明するのではないのか。暴力団がらみの捜査があったためなのかもしれないが、いかにも対処が遅い。「不正請求」といわれるものの大多数は、請求の過誤によるものだ。医療機関の事務的なミスによるもの、またはきわめて入り組んだ診療報酬規程の解釈の問題で、当局と医療機関の見解が異なるものが多い。特に前者が圧倒的に多い。

本当の不正であれば、通常、すぐに当局が対応する。数万円以上の不正請求があると、当該医療機関は、即刻保険診療停止の処分を受け、通常業務が行えなくなる。それを知る者としては、この医師の不正請求に対する当局の対応が余りに遅いと感じざるを得ない。これほど高額の不正を見抜けなかったとしたら、当局の無能ぶりをさらけ出していることになる・・・がその可能性は低い。むしろ、放置していた可能性がある。当局が「この時期に」この件を立件したのは、診療報酬改定とリンクさせようとしていたのではないだろうか。4月に新たな診療報酬が施行される。その直前にこうした違法医療機関、医師の立件が行われ、医療機関に対して世論を批判的に見るように仕向けることが、毎回行われている。もしそうだとしたら、当局の世論誘導が余りにあからさまで失笑を禁じ得ない。

もう一点。このような人物をテレビ番組にタレントとして登場させていた、マスコミの責任だ。テレビ番組で、破天荒な金遣いをこの人物は披瀝していたという。それを、マスコミは面白おかしく番組で利用していたわけだ。それが、一転して逮捕されると、まるで関係ないかのように、その人物を「客観的に」報道し始める。節操がない。この無節操振り、恥ずかしくないのだろうか。

あまりにお粗末な詐欺事件だが、その報道の背後で、この容疑者、そして事件の報道を自らに都合の良いように利用しようとする、行政・マスコミが蠢いている。



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