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混合診療を進めようとする勢力 

混合診療は、患者さんが医療にかかる際に、これまで国民が全員加入していた公的な保険だけで医療費用をカバーできずに、自分で費用全額を支払う必要が出てくるシステムだ。この自分で費用をカバーする分のために、高額の民間保険に入る必要が出てくる。

利点として挙げられるのが、最新医療を選択して受けられるという点だ。様々な移植医療・再生医療・遺伝子治療等々先進的な医療は、確かにコストがかかる。それを全部公的保険でカバーするとなると、公的保険が成立し難くなるという議論もある。

一方、混合診療により、医療機関の一部は膨大な利益を上げることになる。混合診療と、株式会社の参入は、常に組み合わせて論じられ、混合診療を推進する勢力は、株式会社参入も同時に目指している。株式会社は、その性格上、医療でも最大の利益を実現することを目指す。すると、最新の先進医療は、富裕層にだけ与えられ、富裕層以外は、そうした医療の恩恵の枠外に押し出されることになる。さらに、大きな問題は、混合診療の先進国、米国等で見られるように、医療費の総額は、天井知らずに上昇するのだ。

混合診療のもたらす陰の部分は、米国医療に詳しい、李啓充氏の著書(市場原理が医療を滅ぼす、アメリカの失敗、医学書院、2004、ISBN4-260-12728-4等々)に詳しく記載されている。また、これ以外の医療経済学の成書にも同様の指摘をするものがある。

政府の諮問機関に、主要官製市場改革WGという組織がある。こうした組織の会合の議事録は、なかなか表には出ないものだが、この組織の第二回会合の議事録をネット上で読むことが出来る。いつも力作をエントリーし続けておられるYosyanさんのブログ「新小児科医のつぶやき」に掲載されている。ここ。是非、一度お読みになって頂きたい。

この組織には、医療関係者は入っていない。混合診療始めにありき、という考えの新自由主義者というか政府の御用学者と、混合診療で金儲けを企んでいる企業の面々からなる。混合診療を、学問的に捉えて、国民のためになるかどうかの議論はそっちのけ。医師達を如何に互いに内部分裂させるか、といった姦計を図る言葉に満ちている。テーマが自らの利益追求に深く関わる民間企業の面々が、政策立案諮問会議のメンバーになっていることが、倫理的に果たして許されることか。

こうした連中が、国民の医療の将来を決めているのだ。果たしてこれでよいのだろうか。

仕事部屋は、日中の熱気がこもってしまっているのか、まだ25度程度ある。一気に初夏のような気温。さて、涼風を受けながら、畑の中を飛ばして帰ることにしよう・・・。

コメント

八代という人

この妙な会議にも主導的な立場で、ずいぶん悪辣な発言をしているこの「八代」という御仁は何者なのでしょうか。どうしてこの様な低俗な人間が、政府に意見を言えるような立場にいるのでしょうか。

昨年テレビに出演しているところを見ましたが、患者さんを相手に論破と言うよりも罵倒している雰囲気がして、いやぁな気分になりました。

こういう人たちが国の行く末を決めていくとは…。何とも背筋が寒くなるような気分です。

八代尚宏氏;「正社員と非正規社員の格差是正のため、正社員の待遇を非正規社員の水準に合わせる方向での検討も必要」とのたまった方ですね。労働者の賃金抑制に熱心で、ホワイトカラーエグゼンプションの熱心な提唱者とか・・・。

オリックスの宮内の片腕とも言われている様子ですね。

混合診療・株式会社参入で巨額の利益を得ようとしている、オリックス会長や、その手下達が、医療・介護の基本的なデザインを決める政府組織の主要メンバーというのは、どう考えてもおかしいですね。フェアーではないです

マスコミは、この事実を批判しようとしません。よく分かっていないのだか、腰が引けているのか。全く頼りにならないですね。

また興奮して眠れなくなる前に寝ます(笑。おやすみなさい。

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