ノールウェイの知恵 

今読んでいる、孫崎亨氏の著作に、こんなエピソードが載っていた。冷戦の期間、ノールウェイは当時のソビエトとの間で国境紛争を如何にして防ぐか、工夫をこらした。その工夫とは、国境沿いに強力な軍隊を配置することではなかった。むしろ、国境警備の人員を減らしたのだ。それによって、国境沿いでのソ連との紛争が起きることを防いだ、というのだ。そうした対応がいつでもどこでもできるわけではないだろうが、無用な国境紛争を防ぐ深い知恵をそこに見出す思いがした。

ノールウェイは、国境の山を、フィンランドにその独立100年のお祝いに寄贈することを検討しているらしい。下記の記事。

国家間の武力紛争は、それを行うことによって得られる利益より、失うものの方が大きくなっている。今世紀に入ってから、国家の間の紛争は、劇的に減少している(残念ながら、民族間の紛争は絶えない)。ノールウェイは、紛争を防ぐ知恵のある国家であると改めて思う。

それに反して、わが国は、それまで実質棚上げされていた小さな島を国有化して問題をこじらせている。あの決定は、どうも緊張状態を作りたい、わが国と米国の一部の政治家の思惑が働いたもののようだ・・・ノールウェイの知恵とは真逆の浅知恵である。


以下、引用~~~

独立100年、プレゼントは山=フィンランドにノルウェー検討


2016年07月31日 06時27分 時事通信
 英紙ガーディアンによると、ノルウェー政府は隣国フィンランドの来年の独立100周年を祝うため、両国間の山岳地帯に引かれた国境を変更し、ノルウェー側の山の一部をフィンランドに贈ることを検討している。実現すれば、フィンランドの最高峰がこれまでより7メートル高くなる。
 ノルウェーのソルベルグ首相は公共放送NRKに「形式上の問題が少々あり、最終決断はしていない」と述べつつも「検討している」と語った。
 この山はハルティ山(1365メートル)。フィンランドの現在の最高地点はハルティ山の支脈上で1324メートルだが、国境を40メートルほどノルウェー側に移せば、高さ1331メートルの支脈の頂点がフィンランド領になる。発案したノルウェーの地球物理学者は、ノルウェーはほんの0.015平方キロの領土を失うだけで、フィンランドをとても喜ばせることができると指摘した。
 この案に対し、「(憲法は)領土の引き渡しを禁止している」(与党国会議員)との反発もあったが、フェイスブックで支持を集めるなど両国民の反応はおおむね肯定的となっている。 

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