地域医療の近未来予測 

9年後の地域医療の予測についての記事だ。

宮城県で、病床は増やさず、在宅が50%増になるという予測。

宮城県の人口はおよそ230万人程度であり、在宅の内訳で居宅の数はほぼ8割弱のようだから、大ざっぱに言って、人口の1%弱が居宅で医療介護を受けることになる。地域差もあるだろうが、これまた大ざっぱな推定で、全国的に見て100万人以上である。ということは、それと同数か上回る数の家族が、患者のケアに携わらなければならなくなる。100万人のうちかなりの数が介護離職で家族のケアに当たることになるのではないだろうか。老々介護もますます増えることだろう。

高齢化、さらに介護施設の不足が著しいのが大都会である。東京などでは、この予測以上の介護離職、老々介護が生まれることだろう。

介護離職しても経済的に自立して生活できれば良いが、かなりの数が生活保護を受けざるを得なくなるのではないか。また、その一方で、そうでなくても減少している労働人口がさらに減る可能性がある。

地域医療を在宅、それも居宅中心に移行することにより、ケアをする家族の負担、それによる生産人口の減少、老々介護の増加が大きな問題になる。そして、そうした人々の多くが経済的に困窮する。宮城県当局の示す対応策、『(1)病床の機能分化・連携の推進(2)在宅医療の充実(3)医療従事者の確保・育成』で、どれだけこうした状況が改善されるだろうか。この対応策は、根本的には何もしないと言っているに等しい。病床(または慢性期の施設)が不足する、在宅医療の推進では家族への負担が過重になる、医療従事者の偏在は、地方の衰退と相関しているので、医療従事者のみを地方僻地に配置しようという発想が間違っている。

一方で、オリンピックに向けてインフラ整備と称して公共事業がまた大々的に展開され、そのために莫大な国費が費やされる。社会保障への支出は切り詰められる。オリンピックまでこのような滅茶苦茶な国家財政はもつだろうか。

以下、引用~~~

<地域医療構想>宮城県、在宅必要量を大幅増
16/07/27記事:河北新報
 宮城県は、団塊世代が75歳になる2025年に必要となる医療需要を県内4区域ごとに推計した地域医療構想案をまとめた。高齢者の増加が見込まれる中、限られた病院数や医師数などを踏まえて、患者の状態に合わせた医療機能の役割分担や連携促進を目指す。
 仙南、仙台、大崎・栗原、石巻・登米・気仙沼の4区域ごとに厚生労働省の基礎データと算定方法に基づき試算した。
 県全体の必要病床数は1万8781床で、15年度末の一般病床数と療養病床数の合計1万8661床とほぼ同じ。
 一方、訪問診療と老健施設などを合わせた「在宅医療」の必要量は2万5852人で、13年度(1万8810人)より大幅に増えるとみられる。
 推計値を踏まえ、県は(1)病床の機能分化・連携の推進(2)在宅医療の充実(3)医療従事者の確保・育成―に取り組む。必要となる病床数や在宅医療の確保に向け、圏域ごとに医師会や薬剤師会など関係団体による調整会議を設置する。
 国の算定方法では、症状が安定した患者の7割は在宅医療で対応する前提だが、県の調査では症状は安定しても退院が難しい患者が一定数いることが判明した。実態を考慮しながら、慢性期や在宅医療の対応も検討するという。
 県は年内に構想を正式決定し、18年度からの第7次地域医療計画に反映させる。医療整備課は「医療需要が増大しても、病床の機能分担を図りながら患者の病状にふさわしい医療を提供できる環境を整えたい」との考えを示している。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/4101-069c32d6