奈良県警が特別公務員暴行陵虐致死容疑で告発される 

現代社会でこんなことがあるのか、と驚かされた事件。

亡くなった容疑者は、死亡時の鑑定で、全身に皮下出血がみられたらしい。

その皮下出血に関して、刑事訴訟提訴の前に、民事訴訟で訴えられた奈良県警の言い分は;

頭部 転倒による
胸部 心マッサージによる
下肢 あぐらをかいていたため


だが、あぐらをかいて皮下出血を起こすとは到底考えられない。心マッサージによる皮下出血という理由も、心筋梗塞で心停止状態であれば、末しょう循環が失われており、皮下出血は考えにくいらしい。奈良県警の説明にはかなり無理がある。

拘留中に自白強要のために暴行があったとすると、恐ろしいことだ。警察による取り調べは密室で行われている。暴行を受けて亡くなったのかどうか、警察自身が明らかにする必要がある。

最初の鑑定をした奈良県立医大の法医の教授も、この事件の進展によっては責任が生じるだろう。

医療ミスで、これほど過酷な取り調べをされるものなのか。一般論として、医療ミスを、刑事事件として裁くことが社会的な公正を保つために必要なことなのか、検討すべきだろう。

医療ミスによる取り調べでないとしても、警察が自白強要のために暴行することは許されない。

8月に都内の病院で起きた、手術直後の患者に対してわいせつ行為をしたという容疑の医師に関して、その後何も報道がない。まだ、拘留されたままなのだろうか。もうすぐ3か月になる。万一冤罪ではないとしても、これほど長期間の拘留は異常である。状況からして、冤罪の可能性はきわめて高く、警察は取り調べを終え、容疑者の医師を解放すべきだ。さらに、司法は、この事件の裁判を早急に開始すべきだ。

以下、引用~~~

勾留中死亡、法医が告発へ 「自白強要で暴行」 奈良県警の警察官
16/11/15記事:共同通信社

 2010年2月に奈良県警が業務上過失致死容疑で逮捕し、桜井署で勾留中の男性医師=当時(54)=が死亡したのは取り調べを担当した警察官の暴行が原因として、遺体の鑑定書を調べた岩手医大の出羽厚二(でわ・こうじ)教授(法医学)が、県警に特別公務員暴行陵虐致死容疑で告発することが14日、分かった。容疑者は特定していない。
 
 15日に告発状を県警に提出する。出羽教授は取材に「下半身に広範囲の皮下出血があり、多数の打撲で生じた可能性が高い。取り調べで自白させるために暴行し、死亡させるようなことがあってはならない。県警は真実を隠さずに調べてほしい」と話している。
 
 医師は勤務先の奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(廃院)で、06年に肝臓の手術ミスで患者を死亡させたとして、10年2月6日に逮捕され、同月25日に死亡した。
 
 告発状によると、警官は同月14〜24日ごろ、医師の取り調べ中に頭部や胸部、上下肢を殴打して傷害を負わせ、急性腎不全などの多臓器不全で死亡させたとしている。
 
 医師を司法解剖した奈良県立医大の教授は、死因を急性心筋梗塞と判断したが、遺族から意見を求められた出羽教授は、広範囲の皮下出血から打撲で筋肉が挫滅し、腎不全や肝不全を引き起こしたと結論付けた。
 
 医師が逮捕された日の受診記録に皮下出血の記載はなく、遺体の皮膚の色などから、打撲を負ったのは死亡した日から1週間以内と考えられるという。
 
 奈良地検は当時、医師の死亡について「取り調べは適正で、因果関係はない」と説明した。
 
 医師の遺族は桜井署員が勾留中に適切な措置を取らなかったとして、奈良県に約9700万円の損害賠償を求め係争中。
 
 出羽教授は07年、新潟大准教授として大相撲の時津風部屋で急死した力士の遺体を解剖、暴行による多発外傷性ショック死と明らかにし、事件性はないとしていた愛知県警の判断を覆した。
 
 ※奈良の肝臓手術死事件
 
 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」(廃院)の元理事長が2006年、入院中の男性患者の良性腫瘍を肝臓がんと誤診。知識や経験がないのに、亡くなった男性医師らと同年6月、腫瘍の摘出手術をし肝静脈を傷つけ、失血死させた。県警は10年2月、業務上過失致死容疑で元理事長と医師を逮捕。元理事長は起訴され、禁錮2年4月の実刑が確定した。

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