経済的徴兵 

米国では、大学の学費が高い。年500万円などありふれた額だ。それで、奨学金を得るために、若い者が軍隊に入るのだ。裕福な者の子弟は、軍務につかない者が多い。建前は、自由意志による志願だが、実質は経済的な理由による徴兵に近い。

今夕、TBS TVの報道番組で放映していたのだが、わが国でも、平均所得と大学進学率が低い地方自治体ほど、自衛隊への入隊率が高いと報じられていた。以前から、そうした統計があるのではないかと思っていたが、それは、教え子が自衛隊に多く入隊しているという高校の教師の方が自分で調べたものらしい。その方は、青森県の方だ。青森では、地場産業が少なく、経済的に厳しい家庭が多いために、高校を卒業すると、自衛隊入隊が一つの選択肢になっているようだ。

最初に、「駆けつけ警護」の任務を命令されたのは、青森県の自衛隊部隊である。

かって、稲田防衛庁長官は、女性セブンのインタビュー記事でこのように語っていた。

──母親の中にはこの先、徴兵制が復活して子供が戦争に巻き込まれると心配する人もいる。徴兵制が復活しないと断言できるか。

稲田:私にも大学生の息子がいますが、赤紙で徴兵されるのは絶対に嫌です。憲法は徴兵制を認めていないし、今のハイテク化した軍隊に素人を入れても使いものにならず、徴兵撤廃が世界の流れ。日本で徴兵制の復活はありえません。

※女性セブン2016年5月26日号


彼女の論旨は、徴兵制が日本ではありえないこと、自分の息子が徴兵されるのは拒否することである。

しかし、上記の通り、青森等では、経済的理由と関連する自衛隊入隊が多い。いわば、米国と同様の、経済的な徴兵である。そのことを、稲田防衛大臣はどのように受け止めるのだろうか。自らの家族は「徴兵される」のは嫌だと言いつつ、この現実を放置し、さらに南スーダンで自衛隊員が亡くなったら責任を取るというは整合性があるのか。自衛隊のトップに立つ政治家として許されるのだろうか。

コメント

高速道のSAに立ち寄った時に自衛隊の皆さんにお会いすることが
時々あります。どちらの部隊の方々かは分かりませんが心の中で
あの時は有難うございましたといつも感謝しています。

昨年、息子が進路選択の一つとして自衛隊を志望 試験に合格しました。
親としては立派な社会貢献になりますが万が一の事があってはと 
とても心配しました。国に自分の息子の命を持っていかれる 
そんな恐怖を感じ良く話し合い別の進路を選びました。

どうか派遣される皆さんが無事でありますように と祈るばかりです

Re: タイトルなし

私も、大震災直後、重体に陥った母を見舞いに仙台まで出かけた折、東北自動車道で自衛隊の方々の車をたくさん見かけました。本当にご苦労様ですと、こころのなかで呟きました。自衛隊隊員の仕事は、貴重なものであると私も思います。

だからこそ、南スーダンの内戦に巻き込まれさせてはいけないと思います。この一つ後のポストに記した通り、南スーダンはまさにカオスのような状況です。「駆けつけ警護」という呼称の、内戦への直接関与はさせるべきではないと強く思います。

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