「死んでいい隊員を用意しておく」 

IWJ主催の講演会「元自衛隊の立場から戦争法について」で、昨年11月に、元自衛官の井筒高雄氏が自衛官の雇用について語っている。

それによると、自衛隊は「死んでいい隊員を用意しておく」ということだ。現在、自衛隊員の年齢構成は、前線には立たず指揮命令だけを担当する中高年の隊員は、ほぼ充足しているが、前線で実際に戦う兵士相当の若い隊員が不足しているらしい。そのために、最近は、年季制の非正規雇用を増やしており、彼らが前線に立つことになる。階級が下で、就業年数が少ない方が、戦死した際の自衛隊側の経済的負担が少なくて済むという判断だ。それは、「セオリー」である由。

現在、少子化と、リスクが増えたことにより、学生に「予備自衛官補」という制度での入隊を促しており、さらに奨学金を学生に与えることも検討しているらしい。まさに、経済徴兵そのものではないだろうか。

現実に、自衛隊隊員が戦死した場合の、家族への補償はどうなるのか。また、戦争を行わない前提の自衛隊隊員は、外国で「敵」を殺害した場合、外国の法律で裁かれる可能性がある。また、捕虜になったとしても戦時捕虜として扱われない。さらに、場合によっては、帰国してから刑事事件として立件される可能性もある。

そのように不安定かつ危険極まりない条件で、自衛隊を南スーダンに送り出す、政府・防衛省は一体何を考えているのだろうか。前のパラグラフで述べたような問題があるからとして、憲法改正に持ち込む可能性が極めて高い。交戦権を認め、自衛隊を軍隊にするのだ。そうすれば、自衛隊に米軍の世界戦略の一翼を担わせ、世界の紛争地域、大国の利権が絡む地域に自衛隊を派遣することができるようになる。わが国の人的、経済的損失は莫大なものになる。これまで、武力を海外で決して行使しなかったわが国の平和国家として立場は崩壊する海外邦人はより多くの危険にさらされ、わが国もテロリズムの対象になる。

安倍首相が国会で自衛隊員に万歳三唱した光景が、近未来に悲劇的な状況で再現される、うすら寒いものとして迫ってくる。

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