何故TPPは大多数の国民に害を及ぼすのか Sanders上院議員の演説 

TPPは、とん挫しそうだ。

下記のclipは、米国のBernie Sanders上院議員が、TPPに反対する理由を明快に述べた演説。特に、ISDS条項により、国の形が変えられてしまうことを強調している点に注目すべきだ。以前にも記したが、TPPの膨大な条文、全30章のうち、関税関連の章は6つに過ぎない。他は、さまざまな国の形に関わる内容になっている。この条約は、一言でいえば、グローバル企業が国境を越えて、自由に利潤追求ができるようにするための条約だ。国民の中間層は、捨て置かれることになる。米国の上院で、彼のように慧眼で良識を備えた議員がいることで救われる思いがする。彼が、今回の大統領選予備選挙で予想外の活躍を見せたことも納得できる。

先日、わが国で、オプジーヴォという新たな抗がん剤があまりに高額過ぎるということで、50%の薬価に引き下げられた。もともとの薬価は、患者一人当たり年額3600万円である。減額されても、英国などに比べるとまだ高い。それなのに、この引き下げに対して、国内外の製薬企業はわが国政府に抗議をしてきた。オプジーヴォの国内販売は、わが国の製薬企業なので、すぐにISDS条項がらみの訴訟にはならないかもしれないが、続々と登場している高額薬の薬価引き下げをしようとする(または、米国での薬価よりも安く設定しようとする)と、外国のグローバル製薬企業が、わが国政府を、見込まれた利益を支払うようにと訴訟に打って出る可能性が高い。数百億円から数千億円の規模の賠償を求められることになる。それは、国民の税金から支払われることになる。

繰り返し述べているように、医療介護・農業・教育等グローバル化に適さない産業・制度を、グローバル企業が利益を得られるように、変えることを強制されることになる。例えば、医療の公的保険は規模をどんどん縮小されるだろう。TPPを批准しないトランプ政権は、二国間の自由貿易協定を各国と結ぶ意向だ。わが国は、米国からTPP以上に厳しい条件を突き付けられる可能性が高い。

民進党は、今になってTPP反対と言っているが(もっとも、野党時代の自民党も同じだった)、TPP交渉の席に着くことを決めたのは民主党時代の菅政権だった。TPPの内実を理解していなかったのか、それとも官僚主導だったのか、大いに反省してもらわねばならない。環境、国民の基本的人権、社会的共通資本を重視し、維持可能な社会を目指す政党にならなければ、自民党を主体とする政権の座を奪うことはできないだろう。

TPPをまだ批准すると粘る安倍首相は、一体どこを、誰の方を向いているのだろうか。トランプ次期大統領と会談して、何を語ってきたのだろうか。

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