「安全保障技術研究推進制度」 

中東は、軍備の壮大な実験場、試験場になっている。以前にも記したが、昨年末の段階で、米ロ仏等がシリアに行った空爆は、8000回以上、金額にして8000億円以上になっている。シリアの惨状は、かえって増すばかりだ。だが、軍産複合体は、こうした武力抗争地帯で、自らの武器を試験し、消費し利益を上げることを目指している。

わが国政府・軍事企業も、その一翼に加わり、「血」の代償として得られる甘い汁を吸おうと画策している。

防衛省は、莫大な予算の「安全保障技術研究推進制度」を立ち上げ、民間の研究者を篭絡しようとしている。大学は、毎年のように交付金を減らされ、研究費がますます乏しくなっている。そうしておいて、この軍事関連研究を推し進めさせようとしている。

下に引用する記事のように、大学によっては、研究が軍事に利用されることを拒否する立場を貫いているところもある。また、研究者には、研究成果に対して機密情報の縛りが生じうることもあり、今のところ、軍産複合体の意図は実現していないようだ。だが、現状の研究費の状況が続けば、何時まで持つかは分からない。

軍事企業は、「血」に飢えた企業だ。国際紛争をたきつけ、増悪させ、さらに長期間続くように画策する。そうした企業と、防衛省は、以前から癒着していた。2007年には、軍事企業と防衛省の次官が贈収賄で逮捕された。軍産複合体は、国内的にも、国際的にも、厳しい監視下に置かれるべきなのだ。それは、結局、国民が行うしかない。我々が選挙権を行使する際に、当該政党、候補者が、軍産複合体へどのような態度を取っているのかを調べ、投票することだ。それをしなければ、巡り巡って、我々にも軍産複合体と、それに連なる政治家によって災禍がもたらされる。

高齢者医療・介護の予算を削り350億円の予算を浮かす一方で、こうした「血」に飢えた連中のための予算100億円が請求されている。

以下、引用~~~

軍事研究助成18倍 概算要求6億→110億円 防衛省、産学応募増狙う

2016年9月1日毎日新聞朝刊

 防衛省は三十一日、過去最大の総額五兆一千六百八十五億円に上る二〇一七年度予算の概算要求を発表した。一六年度当初予算比2・3%増。このうち、企業や大学に対し、軍事に応用可能な基礎研究費を助成する「安全保障技術研究推進制度」予算として、一六年度の六億円から十八倍増となる百十億円を要求した。資金提供を通じ「産学」側に軍事研究を促す姿勢を強めた。(新開浩)
 この制度は、軍事への応用が期待できる基礎研究を行う機関に、最大で年約四千万円の研究費を三年間助成する内容。制度が創設された一五年度は三億円の予算枠に百九件の応募があり、九件が採用された。一六年度は予算を六億円に倍増したが、応募は前年度の半数を下回る四十四件に減少。採用は十件だった。
 応募が減った背景には、主に大学での軍事研究の拡大に対する研究者の警戒があるとみられる。新潟大学は昨年、学内の科学者の倫理行動規範に「軍事への寄与を目的とする研究は行わない」と明記。京都大は今年、学長らでつくる部局長会議が、軍事研究に関する資金援助は受けない従来の指針を再確認した。
 一方、自民党の国防部会は五月、軍事研究費の助成制度を百億円規模に増額するよう提言。多額の武器開発費を投じる中国への対策が必要だと強調した。これを受けた今回の大幅増要求により、防衛省は一七年度以降、研究テーマ一件当たりの助成費の増額や研究期間の延長を目指す。
 これまでに助成対象となったテーマは、レーダーに探知されにくいステルス性能が期待できる新素材の開発や、海中での長距離・大容量通信を可能とする新型アンテナの研究など。
◆軍事費増やす構図
<大学の軍事研究に反対する「日本科学者会議」事務局長の井原聡東北大名誉教授(科学史)の話> この助成制度は、民生にも役立つ技術を研究するという名目で、軍事費を増やすシステムだ。研究者を大金でからめ捕るやり方は許し難い。助成額を大きくすることで、減少した応募件数を増やす狙いではないか。

~~~

関西大学、good jobである。

以下、引用~~~

<関西大>「軍事研究」研究者の申請を禁止
毎日新聞 12/7(水) 20:52配信

 関西大(大阪府吹田市)は7日、防衛装備庁が防衛装備品に応用できる研究を公募して資金提供する「安全保障技術研究推進制度」について、学内の研究者が申請することを禁止する方針を決めた。他大学の申請に共同研究者として名を連ねることも認めない。また、軍事を所管する国内外の政府機関の研究や、民間企業の軍事目的の研究にも協力しない方針を明確に打ち出した。

 昨年度、学内の教員が同制度の資金提供に応募したことをきっかけに、議論してきた。以前から研究倫理として、「基本的人権や人類の平和・福祉に反する研究活動に従事しない」と定めており、この原則に沿って判断したという。

 関大の芝井敬司学長は「『研究の抑制になる』との意見もあったが、大学としての姿勢をはっきりする必要がある」と説明した。

 安全保障技術研究推進制度は、軍事用と民生用のどちらにも応用できる「デュアルユース」研究を進め、防衛技術の基盤強化などを目的に2015年度からスタート。しかし、軍事研究との接近に抵抗感を示す研究者も多く、新潟大が昨年10月、学内の「科学者行動規範・行動指針」に「軍事への寄与を目的とする研究は行わない」と明記するなど、各地の大学が対応を検討している。また、日本の科学者の代表機関「日本学術会議」も、防衛省から資金を受けることの是非などについて、議論を続けている。

 関大の方針について、防衛装備庁の担当者は「応募するかしないかはそれぞれの研究者が判断することで、コメントする立場にない」としている。【大久保昂】

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