南スーダン武器禁輸制裁決議を棄権した日本政府 

ユーゴスラビアで紛争が起きた時に、クロアチアで国連の活動をしたことのある、Dick K4XUに話を聞いたことがある。国連のPKOは、現地の紛争が「完全に収まらない」ように立ち回る、というのだ。PKOの多くは、開発途上国から派遣されており、彼らにとってPKOの仕事は、「実入りの良い」仕事だからだ、というのだ。

国連安全保障理事会に提案された、南スーダン武器禁輸制裁決議案決議を、わが国は棄権した、という。南スーダン政府を「刺激して、PKO活動が続けられなくなる」と困るから、という理由らしい。仕事がなくなるから、という理由ではないが、これは自衛隊のPKO活動を続けることを、現地の平和活動よりも優先させる、醜いエゴイズムでしかない。南スーダンには、武器が大量に出回っており、それが治安の悪化の直接の原因になっている。それに対処しようという武器禁輸法案に、安倍政権は実質反対を表明した。安倍政権は、現地で「駆けつけ警護」等の安保法制に基づく武力行使を、現地自衛隊に実行させたくてたまらないのだ。これでは、南スーダンの人々も、派遣された自衛隊員もたまったものではない。

南スーダンでは、7月に政府軍兵士が、NGOを襲撃、殺人やレイプを大々的に行っている。政府軍が、そのように振る舞っている以上、政府軍とうまくやってゆこうというのが誤りだ。防衛省は、7月のその当時の記録を廃棄処分にしたらしい。政府は、南スーダンの現状を国民に知らしめず、また正確に認識しようとしない。政府は、自らの意図することだけを追い求めている。南スーダンで自衛隊にPKOを続けさせ、武器禁輸制裁に実質反対する政府は、旧ユーゴスラビアで、紛争を長引かせようと画策した開発途上国と同じきわめて利己的な行動を取っている。それは、南スーダンの人々と、自国民である我々を裏切る行為だ。

以下、24日付産経新聞から引用~~~

武器禁輸制裁決議案が否決、日本は棄権

23日、ニューヨークでの国連安全保障理事会で、対南スーダン制裁決議案に棄権を表明する別所浩郎国連大使(共同)

 国連安全保障理事会は23日、米国が提出した南スーダンへの武器禁輸を含む制裁決議案を採決し、米英仏スペインなど7カ国が賛成したものの、日本など8カ国が棄権し、否決された。安保理決議案の採択には9カ国以上の賛成が必要。棄権したのは他にロシア、中国、エジプトなど。米国は制裁決議案を支持するよう日本の説得を続けたが、陸上自衛隊を南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に派遣する日本は地元政府と国連との対立が深まり、情勢が緊迫することを懸念し、棄権に回った。(ニューヨーク 上塚真由)

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