福島県小児甲状腺がん検診 二巡目結果 

福島県小児甲状腺がんの検診「二巡目」で、甲状腺がん、がん疑いが68名に達した。

県民健康検査検討委員会は、放射能被曝の影響とは考えられないと述べている。

こちらに、ローデータが掲載されている。

上記検討委員会は、これらの症例は、いわゆるスクリーニング効果でたまたま見出されたものという立場のようだが、それに対して検討委員会内部でも異論があったようだ。スクリーニング効果論に対する反論は、こちらのサイトにまとめられている。

福島県の小児がん検診、治療の中心にいる、福島県立医大鈴木教授等は、この68名中44名にすでに手術を施している。もし、検診で見出された甲状腺がん症例が、スクリーニング効果によるものであるとするならば、予後が良好であるはずの症例に手術を積極的に行っていることになる。手術適応に関して問題はないのだろうか。また、鈴木教授が、症例の臨床所見を公表していないことも、大きな問題だろう。

一巡目の検診で診断されなかったものが、二巡目の検診で診断された。それは、一巡目から二巡目の間に発生したがん、がんの疑い症例ということだ。根拠なくスクリーニング効果と断定するのではなく、同様の検診を今後とも続けるべきである。

検診規模を縮小すべきという提言の問題;

小児甲状腺がんの検診を規模縮小する、即ち希望者を対象にして行うようにすべきだと、二つの組織が、福島県に対して提言した。

一つは、日本財団理事長が委員長を務めた第五回「放射線と健康についての福島国際専門家会議」である。ここでも、ヨーロッパの研究者等から異論が出たが、検診の規模縮小を提言した。先のポストに記した。

もう一つは、上記の件健康検査検討委員会である。その委員長は、星総合病院理事長星北斗氏である。星氏のその縮小論には、検討委員会でも異論が相次いだらしい。星氏は、医学部卒業後すぐに厚生省(当時)の医系技官になっている。彼の経歴からすると、臨床の経験が殆どないように思われる。行政畑出身のこのような人物が、臨床的に重大な意味のある検診縮小を提言することに、大きな違和感を感じる。被曝した子供たちのことを第一に考えていないのではないか。むしろ原発事故を引き起こした組織・当事者の立場に立っているのではないか、という懸念だ。

二巡目の検診で、これだけの甲状腺がん、その疑い症例がでたのだから、繰り返しになるが、検診は続けるべきである。そして、詳細な情報を公開すべきである。

以下、引用~~~

甲状腺がん…計44人に、2巡目検査で新たに10人 県民健康調査
16/12/29記事:福島民友新聞

 県と福島医大は27日に開かれた県民健康調査検討委員会で、原発事故発生時18歳以下の県民を対象とした甲状腺検査を巡り、2巡目の本格検査(9月末現在)で新たに10人が甲状腺がんと診断され、累計44人になったと報告した。がんの疑いは24人。
 
 「がん」や「がん疑い」は前回報告(6月末時点)から9人増の計68人で、このうち62人が1巡目の先行検査で「問題なし」と診断されていた。検討委は「現時点で放射線の影響は考えにくい」と従来と同様の見解を示している。
 
 検査では原発事故直後から3年目までの先行検査と、2014(平成26)年4月から始まった本格検査の結果を比べて放射線影響などを調べる。程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定、BとCが血液や細胞を詳しく調べる2次検査に進む。本格検査は14年度に25市町村、昨年度は34市町村で行い、約27万人が受診した。
 
 「がん」や「がん疑い」と診断された68人のうち62人が先行検査でA1、A2と診断され、5人がB判定、先行検査未受診が1人だった。68人の内訳は男性31人、女性37人で腫瘍の大きさは5.3〜35.6ミリで事故当時の年齢は5〜18歳。このうち事故から4カ月間の外部被ばく線量が推計できたのは35人で最大値が2.1ミリシーベルト、15人が1ミリシーベルト未満だった(繰り返し以前から述べているが、事故直後の外部被ばく量のデータはない。さらに、それ以降は外部被ばくではなく、内部被ばく量(甲状腺等価線量)が問題になるはずだが、この検診では検討されていない;ブログ主)。
 
 約30万人が受診した先行検査と合わせ、これまでに「がん」と診断されたのは計145人、「がん疑い」は38人となった。

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