葛根湯加川芎辛夷 カッコントウカシンキュウセンイ 

患者としての経験。

私はダニアレルギーがあり、おそらくそれをアレルゲンとするアレルギー性鼻炎、それに伴う慢性副鼻腔炎がある。鼻粘膜の腫脹を来す鼻茸もあり、30歳台のころ一度その除去術を受けたことがある。徐々に、鼻閉を主体とする症状がepisodicに再発するようになってきた。

鼻閉は、副交感神経優位になる夜間に酷くなる。また耳鼻科に行かなくてはと思いつつ、何度も通院することや、場合によっては入院の上鼻茸・慢性副鼻腔炎の手術を受けなくてはならなくなることで、今まで放置してきた・・・悪い患者である。

鼻閉が酷くなる直前に、鼻粘膜の過敏性が亢進するためなのか、ひどい「くしゃみ発作」が生じる。すると、2,3日鼻閉に悩まされることになる。良い患者は、ここで耳鼻科にかかる必要がある。

しかし、上記の通りの理由で、受診拒否している私は、何とか薬で対処できぬものかと考えた。思い出したのが、上記の薬である。仕事をしていたころ、副鼻腔炎で鼻閉や後鼻漏のある患者に処方していた薬である。この市販薬を薬局でみつけて、購入し服用したところ、かなり即効性がある。1時間程度で効いてくる。葛根湯にエフェドリンという交感神経刺激剤が入っており、それが神経機序で効くのだろう。くしゃみも、すぐに収まる。鼻腔への交感神経刺激剤外用(噴霧)は、リバウンドがあり、効果が切れると、かえって鼻閉が酷くなるので、使うことはなかった・・・だが、この内服薬ではリバウンドはなさそう(これはあくまで主観なので、客観的な根拠はなし)。また、交感神経刺激剤は血圧上昇などの副作用をもたらす可能性があるので、注意が必要だ。この薬だけで対処しようというのは、悪い患者の対応なので、お勧めはしない。

ここまでは、序論。問題は薬価である。薬局で市販されているこの製剤は、医療用のものに比べると、約4倍の価格のようだ。医療機関にかかった場合のコストを見越して、価格設定されているように思える。市販薬は8日分で2000円以上する(もっとも連用することはまずないのだが)。医療機関にかかるよりは、少しだけ経済的な負担が少なくなるように、価格を決めているのだろう。要するに、薬価原価などから積算した価格ではなく、現状で利益を最大化できる価格に設定しているわけだ。医療用の公定価格の薬価から考えると、市販薬の製造販売業者は、暴利を得ている。

医療が完全に市場化される場合に、そのコストがどうなるかを示す一つの例か、と苦笑したことだった。この程度の薬だけで済めばよいのだが、生命にかかわる病気にかかり、市場化された医療のもとで治療を受けなくてはならなくなった場合のことを考えると、うすら寒くなる。

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