朝貢外交 

これは、朝貢外交そのものだ。植民地の首領が、宗主国に貢物を差し出す構図だ。

原発産業が、どれほどリスクをはらむものか、福島第一の事故だけでなく、最近の日本鍛鋳のフランスでの原発部材の問題、米国原発企業に投資した挙句、東芝が生んだ莫大な負債をみれば、分かろうというものだ。原発産業投資をさらに米国と進める、とうのは馬鹿げている。トランプはしたたかにリスクを最小限にし、利益だけを上げようとするだろう。福島第一事故は、原発を用いることの大きなリスクを示し、我々に原発無しの電力・エネルギー構造へのパラダイムの変換を迫ったはずだ。それを安倍政権は理解していない、ないし無視している。

そもそも、どうしてここまでする必要があるのか。米国は、雇用率は十二分に高い。ITと国際金融で好景気なのだ。地域的な雇用の問題があるとすれば、産業構造の転換をすべき国内問題に他ならない。トランプは、それを知ってか知らずか、米国への投資雇用の増大・米国製品の輸入を、他国に強要しようとしている。

他の先進国のように毅然とした態度を取れないのか。

公的年金資産を、米国への投資に振り向けるというが、すでに米国国債は十分に購入してある。米国は、リーマンショックの反省から銀行の投資活動に制限を加えたDodd Frank法を廃止するらしい。ウォールストリートの金融資本が、その貪欲さで国際社会を混乱に陥れる可能性が高まる。この次のバブル崩壊では、金融機関の信用が毀損され、金融システムが機能しなくなる可能性が高い。そうした経済財政政策をとっている米国に、年金の資産をこれ以上ぶち込むというのは、国民に対して無責任極まる。

給付型奨学金に要する200億円、さらに貧困児童対策への資金を、国庫から出そうとしない一方で、安倍政権は、こんなバカげた朝貢外交を進める。近い将来、我々にそのツケが回ってくる。

安倍首相は、戦後レジームからの脱却と言いつつ、米国権力から認められることを何よりも優先する。植民地の奴隷根性だ。戦後レジームのなかにもっともドップリつかっているのが安倍首相だ。

以下、引用~~~

 2月3日付朝日新聞デジタル 「米で70万人雇用創出」 首相、首脳会談で提案へ 投資、年金資産も活用

 日米首脳会談に向け、政府が検討する経済協力の原案が2日、明らかになった。トランプ米大統領が重視するインフラへの投資などで4500億ドル(約51兆円)の市場を創出し、70万人の雇用を生み出すとしている。日米間の貿易不均衡を批判するトランプ氏に10日の会談で示して理解を得たい考えだが、日本の公的年金資産の活用をあて込むなど異例の手法だ。
 題名は「日米成長雇用イニシアチブ」。経済協力の5本柱で「両国に成長と雇用をもたらし、絆をさらに強化」するとうたう。米国でのインフラ投資では、約17兆円の投資で65万人の雇用創出を想定。テキサス州やカリフォルニア州の高速鉄道計画への協力、都市鉄道や地下鉄車両の3千両刷新などを盛り込む。
 巨額の投資には「日本のファイナンス(資金)力を最大限活用」と明記。メガバンクや政府系金融機関による融資のほか、外国為替資金特別会計、公的年金を長期運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の資金活用も見込んでいる。
 また、日米以外の国の市場を一緒に開拓し、民間航空機の共同開発や原発の共同売り込みでも10年間で1500億ドル(約17兆円)の市場開拓をめざす。研究開発分野では、日本が得意なロボット技術、米国が先行する人工知能(AI)の連携を進める。
 トランプ氏は、自動車をやり玉に対日貿易赤字を問題視し、為替操作で自国に有利に導いていると日本を批判している。安倍晋三首相は1日の衆院予算委員会で「いかに日本が米国の雇用を生み出し、米国の産業界全体の生産性向上や競争力強化に貢献していくか。インフラ整備にどう協力できるか。大きな枠組みの中で話したい」と述べた。今回の提案を通じ、トランプ氏の対日観の修正を図りたい考えだ。
 ただ、政府内には「米国なしに日本経済は成り立たない。(相互利益の)ウィンウィンだ」(政府関係者)という評価の一方、トランプ氏に寄り添い過ぎて「『朝貢外交』と言われてしまう」(首相周辺)という批判もある。
 政府は、日米の財政や通商政策、外交などを幅広く議論する閣僚級協議の設置も提案する方針。麻生太郎財務相や世耕弘成経済産業相、岸田文雄外相らの参加を見込んでいる。経済協力の具体化のほか、日本の投資や現地雇用での貢献もアピールする。
 ■日米成長雇用イニシアチブ(要旨)
 ◇趣旨
 5本柱の政策パッケージの日米連携により、10年間で4500億ドル(約51兆円)の市場と70万人の雇用を創出
 ◇具体的な連携策
 (1)米国でのインフラ投資(約17兆円)
 高速鉄道や、新規発電所を整備
 (2)世界のインフラ投資で連携(約22兆円)
 民間航空機の共同開発、原発の共同売り込み
 (3)ロボットと人工知能(AI)の連携(約6兆円)
 原発、医療、自動運転車分野などで研究開発
 (4)サイバー・宇宙空間での協力(約6兆円)
 同盟国として日米のサイバー防衛力を向上
 (5)雇用や技術を守る政策連携
 貿易不均衡の解消、技術や資源の保安で協力

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