ビッグデータを利用したチェリーピッキングの一例 

医療保険は、加入対象をできるだけ広く取り、相互扶助のために運営されるべきだ。だが、民間医療保険は、利潤を上げることが至上命題なので、加入対象を低リスクの群に絞り込むことを行おうとする。低リスク群だけを絞り込むことを、チェリーピッキングという。これは、民間医療保険の不正な経営手法とされてきた。

日本生命保険が、阪大の患者データを利用して、「これまで保険に加入できなかった希望者にも対象を広げた」保険商品を開発するという。これは俄かに信じがたい。むしろ、裏でチェリーピッキングを行おうとしているのではないか。ハイリスク群の保険料を引きあげる、ないし既往症等によって判明するハイリスク群を保険商品の対象から排除することが行われるのではないか、と強く疑われる。日生は、阪大に対価を支払って、患者データを得るのだろうから、その対価以上の利潤を生むスキームでないはずがない。

行政やら、基幹病院やらが、ビッグデータを利用して効率化を図るというときに、常にこうした利潤追求のためにビッグデータを用いる誘惑がある。この一件も、日生によって、被保険者が不利になる商品が生み出されるという結幕しか考えられない。

以下、引用~~~

ビッグデータで保険開発 日生が阪大と連携協定

17/02/24記事:共同通信社

 日本生命保険は23日、大阪大と健康、医療に関する連携協定を締結した。大阪大が持つ患者のビッグデータを活用し、新しい保険商品の開発やサービスの強化につなげる狙い。既往症などでこれまで保険に加入できなかった希望者にも対象を広げることを目指す。

 大阪大の付属病院を訪れる1日平均約3千人の患者の診断や治療の記録、完治する確率や余命などといったデータの提供を受ける。病歴に関するリスクの正確な把握が期待できるという。日生が保有する加入者の健康診断結果などを共有し、健康寿命の延伸に向けた共同研究にも取り組む。

 大阪市で行われた調印式で、日生の矢部剛(やべ・たけし)取締役常務執行役員は「生保は疾病に関するデータを持っておらず、連携は極めて有用だ」と意義を強調した。

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