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Turina 

自分のお気に入りの音楽について記すのは、なかなか難しい。音楽と言う、言語の世界とはまた別な芸術を言葉で表現することに無理があるし、個人的な思い入れがあると、その音楽について記すことは、自分のこころのなかを表白することになるからなのかもしれない。

と言いつつ、最近特に気に入っているものを紹介すると、以前にも少し記したTurinaの室内楽作品。とりわけ、現在はピアノ四重奏曲イ短調作品67を良く聴く。夜、寝るときに、ベッドサイドに置いたCDプレーヤーでこれを聴くことが多い。

19世紀末から20世紀にかけて、活躍したスペインの作曲家である。フランスで教育を受けダンディやフランクの影響を受けたらしい。音楽の語法はフランス近代音楽のそれだが、中身はアンダルシアの澄んだ空気と温暖な気候を思わせる。それ以上に、繊細な心理表現が見事だ。このピアノ四重奏曲、3楽章からなり、循環技法が援用されている。この作曲家のこの作品に特に感じるのだが、フレーズがことごとくTurinaがつぶやいているかのように聞こえる。そのつぶやきが、聴くもののこころに直裁に入り込んでくる。そのつぶやきは、色彩豊かに、心地よく、時に荒れた風にのって、聴くもののこころに直接入ってくるのだ。Turinaの作品を、おしゃれ、洒脱と評する人もいるが、それだけではない。音楽が、直接こころに響くことが、この作曲家・作品の得がたい美点なのではないかと常々思っている。

演奏は、Menuhin Festival Piano Quartet。この団体は、1980年代に組まれたもので、各奏者の出身国が違うと記されている。表現力、アンサンブルともに素晴らしい。最初聴いたときには、テンポを揺らしすぎかと思ったが、聴きこむと、そのルバート振りが、音楽の必然性として理解できる。そうした曲想の変化を緻密なアンサンブルが可能にしている。特に1stバイオリン奏者の力量が優れているように思える。3楽章冒頭のソロなど、この作品への集中が良く伝わってくる。この作品のCDを聴くまで知らなかった団体だが、こうした知られていない(私が知らないだけ?)力量のある団体は、まだまだ沢山あるのだろう。いろいろと音源に当たることが楽しみだ。

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