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天下りの弊害 その2 

とある顔見知りの製薬会社の営業マンが、自社の製品(いわゆる後発品)が、この夏にようやく認可されて発売されることになったと嬉しそうに報告に来た。彼の会社は、中規模の後発品をメインに製造・販売している会社だ。

他社から、全く同じ内容の薬がすでに1年前に販売されている。実は、その製品も、上記の営業マンの会社の今度認可された製品と同じ製造元なのだ。昨年、同時に販売認可を申請したのだが、同じ製造元の同じ製品なのに、他社の方が1年先に認可されたというわけだ。

どうしてそんなことになるのか彼に尋ねた。「厚生労働省からの天下りを受け入れているかどうかの違いです。」という返事。

そういえば、インフルエンザ薬でも同じ話があったなと思い出した。有名なタミフルと同様の作用機序の薬にリレンザという薬がある。タミフル販売元の製薬会社は、新薬発売認可申請担当の重役に、厚生労働省の天下り官僚を受け入れていたために、異例の速さで発売の認可が下りたという専らの噂だ。

こうした事例は、明らかに天下り官僚による、製薬会社への利益誘導ではないだろうか。

同じ問題が、薬価の設定にもあると彼は言っていた。同じ後発品でも、価格が異なるものがある。その価格設定に、天下りを受け入れているかどうかが関わってくるということのようだ。

薬害の問題が生じた時に、監督官庁の厚生労働省から、製薬企業への天下りは好ましくないというコンセンサスが得られたはずだが、実態は変わっていない。官僚は、天下りによる個人的な利益を得、製薬企業は薬価設定や発売許可で便宜を得て大きな利益を得る。これによって、薬価が高止まりし、医療費の無駄を生んでいる可能性が高い。また、必要な薬の認可に時間がかかり、それを使うことができない不便さも患者には押し付けられているのではないか。

今冬、タミフル問題が出現したときの、厚生労働省のおかしな対応は、製薬企業と裏で繋がっているため、と考えれば納得がいく。官僚の天下り、ことに監督していた業種への天下りは絶対やめてもらわなければならない。

コメント

はじめまして。

こんばんは。楽天で「臨床の現場より」というブログを書いています。天下りについての弊害を記事にしましたが、先生の文章がわかりやすい一例でしたので、引用させていただきました。(事後で申し訳ありません)もしご迷惑ならばご一報くだされば幸いです。

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