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政府の「選挙用」医師不足対策 

安倍首相の美しい国を実現するために、医師不足・偏在対策を政府与党は打ち出すらしい。繰り返しの内容になるが、批評を・・・


【2007年5月18日】

 地方や小児科、産科で深刻化している医師不足問題に関する政府・与党協議会の初会合が18日午前、安倍晋三首相が出席して首相官邸で開かれた。首相は「医師の不足、偏在を訴える声が地方に強い。どこに住んでいても安心して生活できる基盤をつくっていくことが政府、与党の重大な使命だ」と強調した。

どこに住んでいても安心して生活できる基盤を作るとはよく言ったものだ。市場原理主義に魂を売り渡し、中央(官僚と政治家)・大企業が潤えばこと垂れりとする政策を次々に打ち出しておいて、この言い草はない。医師不足の原因を、なぜ追究しないのだ?

 与党は今月末を目標に新たな重点対策の取りまとめを急いでおり、政府、与党として6月上旬に結論を出し、同月策定の政府の「骨太の方針」に盛り込む方針。参院選で公約の「目玉」として打ち出す。

これほど深刻な医療危機になるまで放っておいて、1,2週間で取りまとめて「骨太の方針」に盛り込むのか。どこが骨太なのだろうか。思いつきのごまかし策ではないのか。今朝、マスコミが、政府の医師不足対策・医師「確保」策の概要を報道していた。研修医募集枠を都市部で限定する、研修終了後の僻地勤務の義務化といったことのようだ。研修医をターゲットにして、研修が十分できない地方に強制的に追いやり、たった2年間の研修を終え次第、僻地に一人で放り込む、何でもやらせるという新たな研修医哀史の始まりである。そして、何も出来ない、何も経験していない研修医を送り込まれる僻地の人々がもっとも不幸になる。

政府が行うべきことは、何故地方医療が崩壊したのかを検討し、それにたいする抜本的な対策を講じることではないのか。後期研修医を、神風特攻隊のように僻地に送り込むことは許されない。

 会合では、厚生労働省が、医師の不足、偏在の背景には、病院勤務医の過重労働や、女性医師の出産、育児による辞職があることなどを説明した。県庁所在地など都市部では医師数が多く、郡部では少ない偏在傾向が明らかになっている。

まだ、偏在と言い続けるのか(不足という言葉も、併用するようになっている・・・偏在だけでは説明しきれない、と観念したのか。ずるいやり方だ)。OECDの統計で、単位人口当たりの医師数が、先進国の平均の2/3であることは無視するのか。女性医師が、退職してゆくのは、勤務が過酷だからではないか。病院勤務医が過重労働しているのが分かっていたら、なぜそれを根本的に解決しようとしないのか。開業医を勤務医と同等の過酷な労働条件に置く、新しい政策を取り、勤務医を開業させぬように企んでいるらしい。年配の医師が多い開業医は、恐らく、リタイアを早める。すると、勤務医はさらに過重な労働を強いられることになり、地域医療はより疲弊する・・・このような道筋がはっきり見えるのに、官僚と政治家はお構いなしだ。

 協議会メンバーは、柳沢伯夫厚労相、伊吹文明文部科学相ら関係閣僚のほか、自民党の中川秀直幹事長や公明党の太田昭宏代表ら与党幹部と、自民党の鈴木俊一、公明党の福島豊の両社会保障制度調査会長ら担当者。

国立病院機構の地域への医師派遣が、半年で破綻したと、昨日報道されている。このプランも、選挙までの見せ掛け公約だろう。実現しないことは確実だ。選挙が終われば、地方重視政策・医療危機への対策など忘れ去れらることだろう。選挙の直前に甘いことを言う政治家共には、苦い水を飲んでいただくことが一番だ。

コメント

遵法闘争

地方で研修医が遵法闘争すれば、いくら僻地の義務化をしても地域医療は崩壊します。医師の労働者性に気づいた若手を元のどれにすることはできません。

研修医も、勤務医も順法闘争をすることが必要ですね。

開業医も、そうだと思います。私も、徐々に仕事を縮小しようと真剣に考え始めました。官僚・政治家が小手先で動かす駒にはなりたくありませんから。また、駒として動かされるのを受け入れていると、結局問題の解決を遅らせてしまうことになると思いますから、ね。

某ブログで、体調を崩されている旨読ませていただきました。どうぞお大事になさって、一日も早く快癒されますように。

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