医師の労働時間調査 当直はカウントせず 

厚労省が、医師の労働時間調査を行った。平均が週60時間程度という結果。結果はこちら。内閣府の行う世論調査の類とは異なり、一応調査対象は無作為で選ばれ、母集団とは相違しない(傾向がある)ということを示している。

だが、この調査には決定的な欠点がある。

当直勤務は、実働時間だけを労働時間に算定している。当直は、夜間勤務であり、すべてが労働時間にカウントされるべきなのだ。そうしないと、実態を反映しない。当直では、仕事場に泊まり込んで、いつ起こされるか分からぬ状況で、心身ともに休まることはない。当直が夜間労働であることは明らかだ。当直勤務こそが、医師の労働条件を左右するのであり、それを労働時間に入れないことは、労働行政統計上明らかな誤りである。

回答率も問題だ。10万人の医師に質問を行ったらしいが、回答者は1.5万人程度。特に若手医師の回答率が悪い。これで意味のある統計が出せるのだろうか。母集団と回答者群とがいくつかの属性に関して異ならない、と報告書は述べているが、圧倒的に回答者が少ないことは、それ自体ある種のバイアスになっている可能性が高い。例えば、忙しい医師は、こんな面倒な質問には答えていられない、というようなことだ。これでは意味のある統計とは言えない。

先日の内閣府の社会への満足度調査でも言えるが、母集団をもっと代表するサンプルを得る努力を何故しないのだろうか。当直を労働時間にカウントしない等、行政にとって都合の良い結果を導くための統計は必要がない。

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/4663-df9b5479