共謀罪法案の問題点 決してテロ対策ではない 

「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案、いわゆる共謀罪法案の問題は、

1)その対象となる犯罪が広範にわたり、政府の言うテロ対策だけでは決してない、一般市民が対象となること。組織犯罪集団かどうかは、警察が判断することになり、明確な定義がない。

2)犯罪を実行する前、計画の段階で立件されるので、捜査は盗聴、監視等によって行われる、すなわち監視社会を生み出すこと。監視社会では、密告・諜報が奨励されることになる。この共謀罪法案では、戦前の治安維持法と同様に、自首すれば罪を減免する自主減免制度が明記されている。さらに、昨年の刑法改正で、共謀「犯罪集団」の情報を明かすことでやはり罪が減免される司法取引が制度化された。これらの制度によって、密告・諜報による監視がさらに強化され、冤罪も横行するようになる。

組織犯罪に対処する必要は確かにある。それは既存の法律で対処できる、というのが刑法の専門家の見解だ。組織犯罪の取り締まりを強化することにより、市民の思想的な自由、表現の自由等が侵されることはあってはならない。この法案の立法事実・立法内容ともにあまりにお粗末である。これは、公安警察による公安警察のための法案であって、市民の正当な人権を阻害するものだ。

この法案は、テロ対策では決してない。安倍首相が述べるテロ対策としての意義はない。自民党法務部会長、古川俊治議員が述べた通りである。

以下、引用~~~

 4月20日付バザップ 共謀罪が「テロ等準備罪」ではないことが明言される

自民党で「テロ等準備罪」こと共謀罪の取りまとめを行っている古川俊治議員が共謀罪の目的がテロではないことを明言しました。これまでの安倍首相を始めとする自民党の説明は全て大嘘だったということになります。詳細は以下から。

テレビ朝日「モーニングショー」で、コメンテーター玉川徹が“ニュースに潜む疑問”を独自に追及するコーナーとして人気の「そもそも総研」。このコーナーで国会で審議入りしたばかりの共謀罪が取り上げられました。

出演したのは共謀罪の取りまとめを行っている自民党法務部会長の古川俊治議員。しかし、これまで安倍首相らがテロ対策と散々説明してきたにも関わらず、実際の目的がテロ対策ではないことを明言してしまいました。

安倍首相は東京オリンピック開催のため、テロ対策として「テロ等準備罪」こと共謀罪が必要であるとし、今国会で成立させようと躍起になっています。しかし、玉川徹の追求の中で共謀罪の目的が国際組織犯罪防止条約に入って組織犯罪の情報をもらうことだと答えてしまいます。

つまり、2017年1月23日の衆議院本会議での安倍首相の「現在政府が検討しているテロ等準備罪は、テロ等の実行の準備行為があって初めて処罰の対象となるものであり、これを共謀罪と呼ぶのは全くの間違いです」という発言は根本からの大嘘だったということになります。

もちろんその首相発言が大嘘であることははBUZZAP!でも2度に渡り記事化し、一般市民であっても共謀罪の取締対象になり得ること、犯罪を実行しなくても計画し、相談しただけで逮捕される危険があることをお伝えしています。しかし、自民党の法案取りまとめ役である古川俊治法務部会長が明言したことでこれは確定となります。

シャレにならない、共謀罪はキノコ狩りをしようと「相談するだけ」で「中止しても」成立すると判明 | BUZZAP!(バザップ!)

「同人誌作ろう」にも適用?「共謀罪」法案の対象に「著作権等の侵害等」まで盛り込まれる | BUZZAP!(バザップ!)

また、古川議員は共謀罪によって日本社会が監視社会になるかならないかとの質問に対してならないと断言。その理由を問い詰められても「やるべき理由がないから」と法案上なんら根拠のない回答にならない回答をつぶやくだけ。条文からその根拠を引くことが全くできていません。法務部会長であるにも関わらず、です。

共謀罪については、「そもそも総研」は以前にも取り上げて詳細な情報を提供しており、Tツイッターのモーメントにもまとめられています。

共謀罪のお話し(羽鳥慎一モーニングショー「そもそも総研」から)

また、実際問題として共謀罪は法務大臣すらまともに理解できていない法案。ここ数日でも金田法相は国会で散々野党に突き上げられてまともな回答が全くできていませんでしたが、衆議院法務委員会が野党の反対を押し切って法務省の刑事局長を審議を通じて出席させることを決定。

民進党と共産党は「参考人の出席は、質問する議員の要求に応じて認めてきたはずだ。要求していないのに、一方的な形で議決されたのは国会の慣例に反する」と抗議しましたが、これは自民党が金田法相では質問に対応することが不可能であると認めたとしか言えないもの。

法務大臣すら理解して議員の質問に答えられないような法案であれば、その時点で提出されるのがおかしいことは中学生でも分かりそうなものですが、日本社会のあり方を完全に一変させてしまう極めて危険な法案においてこのような慣例無視の強行が行われるというのは極めて異常。

一端廃案にした後に本当に必要であればパブリックコメントを取り、法相がまともに答えられるようになるまでしっかり練った上で極めて慎重な議論を行うのが当然の筋です。

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