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名曲喫茶ミニヨンの室内楽演奏会 

昨日は、以前のエントリーでご紹介した、名曲喫茶ミニヨンに室内楽を聴きに出かけた。荻窪駅の近くらかったので、電車で出かけようかとも思ったが、ついつい車での移動の誘惑に勝てず、常磐道から首都高へ。開演数分前にようやく到着した。

幹線道路から少し入ったところにある、ありふれたビルの2階。せいぜい20坪程の広さ。左手にカウンター、右手前が演奏スペースになっており、小さなグランドピアノが設置されていた。到着したときには、その室内に、数十名の聴衆がひしめく様に並べられた折りたたみ椅子に座り、開演を待っていた。その最前列に、エキストラの座席を用意して頂いた。年配の聴衆が多いことが目に付いた。

演奏者は、東京ベートーベンクワルテットという団体のメンバーと、招待ピアニストによるピアノトリオ。主宰されているチェロの奈切敏郎氏は、この春、日フィルを定年退団し、室内楽の演奏活動や指揮活動に専念されるようになったらしい。今回の演奏会、月一回行なわれる314回目の定期演奏会ということなので、既に30年前後続けておられるようだ。比較的高齢の聴衆は、きっと昔から聴いてこられた常連の方々なのだろう。

演奏曲目は、ベートーベンとメンデルスゾーン各々のピアノトリオ1番。
ベートーベンは、若々しい力があふれた作品。メンデルスゾーンの方は、ピアノトリオの定番、彼特有の感傷と、かろやかな曲想に満ちた佳品。メンデルスゾーンは、大学時代から何度か弾いたことのある作品だったので、懐かしかった。

室内楽の生の演奏を聴くことは、しばらく振りのことだった。ピアノトリオという、特に弦の奏者にとって、ソリスティックな力量が求められるジャンルだったからかもしれないが、力のあふれた演奏だった。弱奏の指示のある部分でも、決して音量を落とすのではなく、音をやわらかくすることで表現しようとする。

音楽の生命というべきものを、演奏者が紡ぎだしてゆく様は、荘観ともいえるものだった。やはり音源で聴く演奏とは異なり、生演奏の与える刺激は深く、強い。音楽には、それ自体生命というべきものが確かにあることを、改めて感じさせてくれた。演奏者の息吹が感じられる、室内楽の演奏に接することができるのは幸せなことだ。

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