XKEYSCOREという通信傍受システム 

昨年、通信傍受法が改訂され、通信傍受の対象範囲の拡大とともに、通信傍受の際に通信業者が立ち会う必要がなくなった。捜査当局は、捜査機関で独自に通信傍受を行うことができるようになった。実質的に、捜査当局は自由に通信の傍受を行うことができるようになった。

通信傍受の目的を国の安全保障に関連付ければ、当局は通信傍受した内容を特定秘密に指定し、その存在、内容を秘匿することができる。特定秘密保護法のもとで、通信傍受をした事実・内容を秘匿し、さらに一定期間後記録の削除をすることができる。歴史の判定から逃れることができるようになる。

さらに、共謀罪法案が成立すれば、277以上の共謀罪犯罪類型の疑いのもと、その捜査のために通信傍受が必須となる。共謀罪の対象は、捜査当局から疑いをかけられた人すべてである。共謀罪を免れる一般人という範疇の国民等いない。捜査当局の判断一つで、国民すべてが共謀罪の疑いをかけられ、その捜査のために通信を傍受される。

そこで、この記事にあるXKEYSCOREという通信傍受システムが明確なリアリティをもって我々の目の前に現れることになる。米ネットメディア「インターセプト」が明らかにしたこの情報に関して、防衛省だけでなく、政府の菅官房長官も、出所の明確でない情報にコメントしないと煙に巻いている。だが、上記の通信傍受法改正と、共謀罪法案の成立の流れのなかで見ると、通信傍受システムを国民に対して利用する権力の強烈な意思が見えてくる。

評論家の青木理氏の見解では、公安警察は、通信傍受という強力な武器を手にして、今後、政治家を裏で操るようになる可能性が出てくる。現在の与党政治家達は、短絡的な国家主義で動く安倍首相のもと、民主政治を維持するためのチェック アンド バランスの方法を自ら考えることを放棄してしまっている。

このネット監視システムがわが国でも稼働している。

以下、引用~~~

米NSA、日本にメール監視システム提供か 米報道
石原孝2017年4月24日23時28分

 調査報道を手がける米ネットメディア「インターセプト」は24日、日本当局が米国家安全保障局(NSA)と協力して通信傍受などの情報収集活動を行ってきたと報じた。NSAが日本の協力の見返りに、インターネット上の電子メールなどを幅広く収集・検索できる監視システムを提供していたという。

 インターセプトは、米中央情報局(CIA)の元職員エドワード・スノーデン氏が入手した機密文書に、日本に関する13のファイルがあったとして公開。NHKと協力して報じた。

 報道によると、NSAは60年以上にわたり、日本国内の少なくとも3カ所の基地で活動。日本側は施設や運用を財政的に支援するため、5億ドル以上を負担してきた。見返りに、監視機器の提供や情報の共有を行ってきたと指摘している。

 たとえば、2013年の文書では、「XKEYSCORE」と呼ばれるネット上の電子情報を幅広く収集・検索できるシステムを日本側に提供したとしている。NSAは「通常の利用者がネット上でやりとりするほぼすべて」を監視できると表現している。ただ、日本側がこのシステムをどう利用したかは明らかになっていない。

 また、04年の文書では、通信機器を修理・製造する施設を東京の米軍横田基地に造る際、660万ドルの建設費のほとんどを日本側が負担したという。ここで作られたアンテナなどの機器が世界での諜報(ちょうほう)活動に使われ、「特筆すべきはアフガニスタンでのアルカイダ攻撃を支えたアンテナだ」と記載されていた。日本側の支出についての詳細は明かされていない。

 この報道に対し、防衛省は24日、朝日新聞の取材に「お尋ねの『未公開文書』がいかなる性格の文書であるか詳細を承知していないため、防衛省としてコメントすることは差し控えさせて頂きます」としている。

 インターセプトは、スノーデン氏から文書を提供され、多数の記事を書いてきたグレン・グリーンウォルド氏らが立ち上げたネットメディア。ネットオークション大手「イーベイ」創業者のピエール・オミディア氏が出資している。「ジャーナリズムは、行政や企業に透明性や説明責任を求めるべきだ」を編集方針として掲げ、内部告発などを積極的に求めている。(石原孝)

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