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日本の医師数、OECD加盟30ヶ国中27番目 

上記タイトルの通りのデータが、出された。絶対数はすでに数年前から同じようなレベルにあり、医師数の増加率が低いために、他の国々と比べて、ますます少なくなっていることが示された。2020年には、30ヶ国中最低になる予想だ。この将来予想が、このニュースのポイントだ。

厚生労働省は、医師数は足りている、地域・専門の偏在だけが問題だといい続けてきた。彼らは、医師を増やすと、医療費が増えるというドグマに長年侵されてきた。『「改革」のための医療経済学』(Yoo ByungーKwang著、MCメディカ出版、2006年)に記されている通り、このドグマは誤りであることが、医療経済学的に実証されている。

医師数を増やすことに積極的でなかったのは、日本医師会も同罪だろう。彼らは、競争の激化を嫌って、医師を増やすことを強く主張してこなかった。地域医療の崩壊を、研修医の地方への配置で乗り切ろうという提言にもそれが表れている。

双方共に、優秀な官僚やシンクタンクがいる(ある)ので、医療費増加に占める医師数の役割が大きくないこと、医師数が先進国のレベルより格段に少ないことは分かっているはずだ。おそらく過去のドグマに引き攣られて、判断を変えようとしないように思える。

最近、政権与党が、参議院選挙対策として医師「不足」対策を公表している。なし崩し的に「不足」の文字が、入っているが、内実は「偏在」だと官僚は言い続けているようだ。こうした政策上の判断の誤りは、厳しく追及しなければならない。いつの間にか、「偏在」が「不足」に置き換わったということでは、官僚・政治家の無為無策を根本的に糾すことにならないからだ。

人口1000人当たり医師数が日本では2.0、OECD平均では2.9と大差ないように見えるかもしれないが、実際上、この差は大きい。3人で行う仕事を、2人で行うという問題ではない。ベースにある仕事上の要求が、2人でようやくカバーできるかできないか、という状況にあるのと、それ以外に、ほぼ一人分のマンパワーがある状況とでは、雲泥の差になる。また、米国等先進諸国では、メディカルクラーク等のコメディカルが充実しており、医師に雑用の負担がない、という点も大きな違いだ。日本の特に若手医師は、医療機関で雑用の山と格闘を余儀なくされている。

コメント

あるドグマを与えられて、それを変更できないと言う点においてはまさに新興宗教に似ていると思います。
あるいは戸部良一著「失敗の本質」で述べられている、自己革新できない組織の特徴とも言えます。つまり新しい環境に適応できない失敗することが運命づけられる組織です。

かつてオーム真理教でも、優秀な人材を集めてとんでもないドグマが、検証されることもなく脈々と教団内で良からぬ方向へと変化させられていきました。

今、厚労省内はまさに宗教的に固執しているとしか言いようがありませんね。

耳が痛い

> 日本の特に若手医師は、医療機関で雑用の山と格闘を余儀なくされている。

病に倒れて、志半ばで現場を去らざるを得なかった前主治医には、面倒な患者としてずいぶんと迷惑をかけました。

毎年提出する特定疾患の更新のための診断書に始まり、生命保険の診断書など、数え切れないほどの書類を書いていただきましたし、そのための検査もしていただきました。

特に身体障害者の申請では、渋る主治医を何ヶ月もかけて口説き落としましたから、私を相手にするのは相当難儀したことと思います。

また、急な入院をお願いするときにも、その場でたくさんの指示書を書いていただきましたし、診察や検査、そして回診を終えた夕方にIVHまでしてもらうのですから、それらの疲労が蓄積しての発病だったのかもしれません。

主治医だって、本当は大学で基礎研究をやりたかったはずなんです。でも、やむなく臨床現場で細々とした研究を続けなければならなかった。それでも、数多くの論文を発表しておられた。これって、私のような凡人にはすごいことなのです。

その主治医が、今どんな闘病生活を送っておられるのか、一患者の私には知りようもありません。でも、少なくとも臨床医師としての激務が、主治医の医師生命を終わらせたことに間違いはないでしょう。

そんな私も、今年で患者人生14年目。そろそろ若い医師を育てる役目を担うべき立場なのだと考えています。

QWさん

今朝は、医師「不足」対策を自民党が取りまとめたと、ニュースでやっていましたよ。いつの間にか「偏在」はなくなり、「不足」だけになっています(笑。ドグマ、それにいつの間にか、なし崩しにいい草を変えるいい加減さ・・・(自衛隊海外派兵、集団的自衛権等もなし崩しでやろうとしています)。ドグマが一人歩きし始める理由は、過去の政策の責任をとらないという無責任さ、前例だけを尊ぶ無為によるのではないでしょうか。

GULさん

その主治医の方と、GULさんとの間で、どのようなやり取り、交流があったのか、分かりませんが、GULさんの思いやりのある言葉に、気持ちが熱くなりました。主治医だった方も、GULさんがそのような気持ちでいて下さることだけで、大いに慰められるのではないかと思います。

そうですね、これからの若い世代の医師が育つように、様々な支援をして行きたいものだと思います。GULさんも、慢性疾患を抱えておられて、大変だと思いますが、しかし、だからこそ医療の問題が見えてくる側面もあるかと思います。どうぞそうした視点から、発言をお続けになって下さい。

ありがとうございます

前主治医とは、治療方針などで意見の相違がたくさんあったものの、私が求めた結果を大筋で支持してくれていたと受け止めています。

その前主治医は、専門外である私の疾患について、できるだけ多くの情報を集めてくださいました。そのほとんどは、私が事前に知っていたことでしたが、生命保険のことまで調べてくださっていたことには、医師と患者という枠を超えた信頼関係があればこそだったと感謝しています。

29日は、新主治医の定期外来診察日でした。まだ治験段階の新薬についての情報をくださいました。今は私以外にも患者がいるので、念のため伝えておくべき情報だとお考えになったのだと思います。前の病院から大勢の患者がついてきたそうですが、そのお人柄がよく理解できる出来事でした。

私が通院する総合病院は、慢性疾患の患者がほとんどです。その高齢化も著しく、入院中のケアをする看護婦さん達の苦労も、大変なものがあると思います。私の経験が少しでも役立ってくれればと、一回り以上も年下の新人さん達と接するようにしています。

あくまで患者としての視点ですが、医療は高齢化著しい日本の将来を決める大事な問題です。先生方とは違う側面からのコメントをさせていただければと思っています。今後ともご指導のほどよろしくお願いします。

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