安倍政権の扇動 

Jアラートの「初報」で、国民に「避難」を要請すると政府は決めたらしい。だが、ミサイルがどこに飛来するのか分からず、またミサイル攻撃を避けるには、どこに避難したらよいのか分からずに、ただ避難しろというのは、国民をパニックに陥れるだけではないのだろうか。武力攻撃を選択肢に加えた「すべてのオプションがテーブル上にある」という、トランプ大統領の北朝鮮に対する脅しともいえる発言を安倍首相は強く支持し、日本海に展開する米国の原子力空母との共同訓練という名の共同作戦にも海自の艦艇を参加させている。政府は北朝鮮危機を扇動することに熱心だ。

北朝鮮と米国の関係が、一触即発の状態にあるということはない。米国は、北朝鮮と外交的接触をすでに始めている。5月1日、日米首脳電話会談の内容はおろか、その実施したという事実まで非公表にされた。これは、慣例を破るものだ。どうも、トランプ大統領から安倍首相は、米国の北朝鮮との外交的接触の意図を聞かされて、それを隠すために、会談自体を非公表にしたと言われている。また、韓国在住の20万人の米国人に退避勧告が出る様子は全くない。もし米国の先制攻撃が始まるなら、事前に米国人の退避が始まるはずだ。米国国務長官は、米国の北朝鮮への先制攻撃はないと最近言明した。

こうした米朝関係を主体とした国際関係の動きにお構いなしに、北朝鮮危機を安倍政権は煽り続けている。

安保法制導入時も、外交安全保障上の危機を安倍首相は煽っていた。安保法制、集団的自衛権を導入すれば、「抑止力を増す」ことができる、という触れ込みだった。果たして、抑止力が高まったのだろうか。むしろ、わが国が戦争に巻き込まれるリスクが高まったのではないか。安倍政権が外交安全保障の危機を煽るとき、安倍政権が国内的な意図を隠しているのではないか。

以下、毎日新聞から引用~~~

 思い出してほしい。安倍内閣が、安全保障関連法案を閣議決定した2015年5月14日のことだ。安倍首相は記者会見で、安保法が必要な理由を国民にこう語り掛けた。

 「自衛隊機の緊急発進、スクランブル回数は10年前と比べて実に7倍に増えた。(中略)日本が危険にさらされた時には、日米同盟は完全に機能する。そのことを世界に発信することによって、抑止力はさらに高まり、日本が攻撃を受ける可能性は一層なくなっていきます」

 全文は首相官邸のホームページに掲載されている。この説明に首をひねるのが、思想家の内田樹さんである。

 「安保法で『抑止力がさらに高まる』という。『さらに』は比較対象がなければ意味をなさない言葉です。記者会見で『抑止力』に関わる数値として唯一示されたのがスクランブル回数です。つまり、安保法施行後にこれが減少しなければ安保法は安全保障上、意味がないことになります」

 実際、他国は昨年3月に施行された安保法による「抑止力の高まり」は感じていないようだ。防衛省によると昨年4~12月のスクランブルは883回で、既に施行前の昨年度の873回を上回る。スクランブル回数の増減を抑止力のバロメーターとするなら、数字上は安保法に「結果」は表れていない。

 「スクランブルは1980年代には900回を超える年も珍しくなかったのに、そこには一切触れず、前代未聞の危機が迫っているかのような物言いをする。そもそも一国の法に過ぎない安保法で『抑止力が高まる』という言説自体がうそです。他国は日本の事情ではなく、自国の都合で動く。恣意(しい)的なデータ利用は安倍首相の一貫した特徴です」

 不安の時代である。だからこそ安倍首相は、景気の良い話をよく持ち出すのか、とも勘ぐってしまう。

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