国家主権喪失状況 

日本が米国による占領状態にある。それは、国民一般がなかなか実感しないことかもしれない。沖縄に米軍基地が集中しているためだ。

日米安保条約の現実的な履行の指針となる、日米地位協定は、1952年に日米安保条約と同時に発効した日米行政協定を引き継いだものだ。日米行政協定の原則は

1日本の全土基地化

2在日米軍基地の自由使用

であり、これらは日米地位協定に受け継がれている。

日米地位協定の「地位」とは、「米軍の法的地位」のことであって、同協定で米軍に「大きな治外法権」が保証されている。

1下記の記事にもある通り、米兵たちは、公務中は犯罪を犯しても訴追されず、公務外であっても実質的に訴追は極めて困難である。

2米軍は、日本の航空法に支配されず、航空法で禁止されている市街地上空の超低空飛行訓練を米軍は行っている。嘉手納ラプコン、横田ラプコン等、沖縄では制空権の全部、首都圏ではその大部分が、実質的に米軍に握られている状況もある。

3米軍基地内は、環境保護の規定が及ばないため、汚染のし放題になっている。

4米軍・米兵は、税金・公共料金を支払わない

「思いやり予算」という超法規的な国家予算が、毎年数千億円米軍のために用いられている。

これは国家主権の問題なのだ。だが、これまで政権は主権を回復する試みを行わないどころか、この状況を固定化することに熱心だった。駐留米軍基地のあるドイツ、イタリアそしてこの記事の韓国の同様の協定と比べても、この日米地位協定は最悪の治外法権を保証する協定なのだ。

自衛隊が米軍と合一化し、実質的に米軍指揮下に入るスキームが出来上がり、昨今の北朝鮮問題で、そのスキームが現実化していることはすでに記した。日米ガイドライン改訂により、自衛隊が地域的限定を超えて、世界中に派遣されることになり、米軍の世界戦略の肩代わり、または下働きをさせられる可能性が高まっている。

この治外法権の問題と、米軍指揮下となる自衛隊の在り方の問題は、同一の問題から来ている。

国家主権喪失状態をこのまま放置していて良いのだろうか。

以下、引用~~~

韓米地位協定 政府は恥ずかしくないか
2012年12月24日 09:22

 主権国家とはいかにあるべきか、あらためて隣国に教えられた。韓国駐留の米軍人・軍属・家族の犯罪容疑者について、韓国と米国が、12種の犯罪では起訴前に身柄を韓国側に引き渡せるよう規定を改めていたことが分かった。

 粘り強い交渉の結果だ。屈辱的な治外法権は許さないという韓国側の強い意思がうかがえる。自国の被害者をよそに米国に遠慮してばかりの日本政府は恥ずかしくないのか。

 政府は「日米地位協定は他の協定に比べ最も有利」と称していたが、その論理は完全に崩れた。韓国の主権国家としての自負心を見習うべきだ。早急に日米地位協定改定を提起してもらいたい。

 韓米地位協定は1967年の制定だ。当初は韓国側が自動的に刑事裁判権を放棄すると規定していたが、91年に新協定を結び、放棄の規定を削除した。

 95年からはさらに改正交渉を進め、01年に合意議事録を結んだ。12種の犯罪で身柄の引き渡し時期を判決後から起訴時に改め、要請があれば起訴前でも可能とした。

 12種には殺人、強姦や誘拐、放火、強盗のほか、薬物取引やこれらの未遂犯まで含まれる。飲酒運転による死亡事故もだ。

 引き渡し対象に殺人と強姦しか記していない日米間の規定より有利だ。それでも欠陥があった。「引き渡し後、24時間以内に起訴できなければ釈放する」という規定があり、事実上、引き渡しを不可能にしていたからだ。だが今年5月、韓米は運用改善で合意し、「24時間」の制限を撤廃した。

 身柄引き渡しは何もリンチをするためではない。米側が拘束すると言っても基地内で自由に動き回れる例が多く、証拠隠滅や口裏合わせがいくらでも可能で、犯罪者が罰を逃れかねないからだ。

 03年に宜野湾であった強盗では容疑者米兵の上司が口裏合わせの可能性を認めた。結果、犯人は3人組なのに2人しか起訴できなかった。強姦容疑で禁足処分を受けていた米兵が嘉手納基地から本国に逃げたこともある。現状の欠陥は明らかだ。

 韓米間の交渉は何度も決裂を繰り返した。それでも結実したのは韓国世論の強い後押しがあったからだ。米兵事件が沖縄一県に集中し、地域問題に押し込められて国民全体の世論が高まらない日本とは対照的だ。その意味でも米軍基地の沖縄偏在は改めるべきだ。

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