原子力機構 被ばく事故 

原子力機構は、動燃が他の組織と合併してできた。動燃は、もんじゅの事故を起こし隠蔽した組織だ。今回の事故がどうして起きたのか、調査をまたなければならないが、20年以上保管したままだった放射性物質を保存容器から不用意に開けたことが直接の原因だったのだろう。保存容器内でガスが発生する、陽圧が生じることは予測できなかったのだろうか。

もっとも強い被曝を受けた作業員の方は、プルトニウムを吸い込むことで、年1.2Svの被曝が予測されるという。これは、通常目標とされる許容限度の1000倍だ。かなり深刻な事態と言える。

一般論として、原発は、このような事故、不慮の被曝がかなりの頻度で起きる。東電福島第一原発の事故の際に、事故原発に70数名を残し、650名が第二原発に退避した。その後、理由は分からないが、放射線量が低下した(これが僥倖だったのだ)こともあり、彼らは第一原発に復帰した。東電本社では、全員の退避を政府に進言し、当時の菅総理大臣にダメだと一喝されている。こちら。第一原発が、不安定ながらも今の状態に落ち着いたのは、この僥倖と、菅元総理の決断、決死の思いで事故原発に戻った作業員の方々の働きのためだ。

で、何を言いたいかというと、原発事故の際には、生命を賭して、事故終息に向かわねばならない人々の存在が必要になる。確率的には生じうる「次の」深刻事故の場合に、そうした役割を担う人々は誰なのか、何も決まっていない。今回の原子力機構の事故は、不注意によるものだったかもしれないが、結果として生命に関わるような被曝を受けた方が出た。原発作業では、そうした放射能被曝を受ける方が必ず出る。今後多くなるであろう、廃炉作業についても同じだ。繰り返すが、深刻事故が起きると、そうした方々はかなりの数に上るはずだ。だれが、それを担うのか、だれがその業務を命令するのか、何も決まっていない。

また、深刻事故に際して、原発周囲の住民の避難は、地方自治体に丸投げである。原子力規制委員会は、原発の再評価をする際に、住民避難については評価しない。実質的に、深刻事故の際には、周辺住民は捨て置かれる可能性が高い。

こうした状況で、政府は、すでに五基の原発を再稼働している。それで良いのだろうか。今回の事故の情報を知り、そうした深刻な疑問が頭をよぎった。このまま何とはなしに原発再稼働して良いのか、と我々は問いかけられている。

以下、引用~~~


被曝の5人、汚染現場に3時間待機…事情聴取へ

2017年06月10日 18時37分 読売新聞
 茨城県大洗おおあらい町の日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの被曝ひばく事故で、作業員5人が事故発生から3時間以上、汚染した現場に待機させられたことについて、原子力規制委員会は週明けにも、原子力機構から詳しい事情を聞く方針を決めた。

 放射性物質が飛散する事故が起きた場合、汚染の拡大を防止するため、ビニールハウスのような臨時の汚染検査設備を設置する。本来はなるべく素早く設置して、作業員が現場にとどまる時間を短くしなければならない。

 ところが、原子力機構は6日午前の事故発生から2時間後にようやく検査設備の設置を開始。設置完了までにさらに1時間かかった。この間、作業員5人は、プルトニウムなどの核燃料物質が飛び散ったままの分析室内に待機させられた。設備の設置開始までに2時間かかった理由について、原子力機構は「資機材の準備に手間取った」と説明している。

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