共謀罪の対象がさらに拡大されている 

衆議院から参議院に審議が移り、「法案の曖昧さ」が浮き彫りになってきた。というか、「捜査当局の判断でどうにでもなる」という本質が明らかになってきた。

このように、捜査当局にフリーハンドを与える杜撰な内容の共謀罪。成立して、施行されるようになると、その暴虐性が明らかになることだろう。

金田法相は、戦前の治安維持法は適法に制定され、その捜査手法なども適法であったと答弁している。恐らく、それは法務官僚が作った答弁だろう。そうした法務官僚が、自らが広大な権力を得るためにこの法案を作ったのだろう。彼らの意識には治安維持法があるに違いない。実際に犯罪行為を行って初めて処罰されるという一般的な刑法の理念は破棄され、準備段階で処罰されるようになる。一つの国の形を変える、この法案を、こんな審議で成立させて良いものだろうか。

一応、マスメディアがあり、ネットで情報がたちまちのうちに拡散する現代社会にあって、この法案が成立したとしても、すぐさま治安維持法と同じように運用されることはないだろう。だが、公安警察が日陰で用いてきた捜査手法が表で堂々と用いられるようになることだろう。まずは、マスメディア、政治家達が監視され、ついで声を挙げる国民に厳しい監視の目が向けられることになる。

きわめて危険な法案だ。

以下、引用~~~

「共謀罪」の「歯止め」答弁 次々変わる 一般人対象外→処罰あり得る

2017年6月14日東京新聞朝刊

 「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案について、与党幹部は十三日午後の参院法務委員会での採決に言及したが、野党から金田勝年法相の問責決議案が出てこの日の審議は打ち切りとなった。与党側は参院での審議時間が二十時間に達することを採決の理由にしようとしているが、政府は国会の最終盤になって当初の答弁を次々と変えている。 (山田祐一郎)

 「共謀罪とは別物」「一般人は対象にならない」といった「歯止め」の根拠は、審議の中で逆に曖昧になってきている。

 法案は約三十時間の審議を経て五月二十三日に衆院を通過した。衆院では通過後も法案に対する質疑があり、今月二日には計画内容の具体性について、法務省の林真琴刑事局長が「犯行の日時、役割の詳細まで定まっている必要はない」とこれまでとは異なる答弁をした。

 四月時点で林氏は、計画した日時や場所、方法などについて「できる限り特定する必要がある」と説明し、逮捕や起訴のハードルが過去の法案よりも高いことを強調。計画内容も「指揮命令や分担なども含めて合意が必要」と述べていた。計画内容の詳細は不要とする二日の答弁は、捜査機関が計画と判断できる範囲が限定されず、計画に基づく準備行為の範囲も広がることを意味する。

 「犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定したので一般人は処罰対象にならない」としていた点も今月に入って説明が変わった。一日の参院法務委で金田勝年法相は「組織的犯罪集団と関わりがある周辺者が処罰されることもあり得る」と答弁を一転。林氏も「構成員以外を一般人というのなら、一般人が計画に参画することはあり得る」と認めた。

 十三日の参院法務委で、民進党の福山哲郎氏がこの点を厳しく追及した。金田氏は「全体の中で同じことを言っている。限定したという説明に訂正はない」と答弁。林氏も「衆院から同じように説明してきた」と述べたが、福山氏は「国民をだまそうとしているのではないか」と政府の姿勢を批判した。

 「組織的犯罪集団はテロリズム集団のほか暴力団、麻薬密売組織などに限られる」との説明も金田氏が八日に参院法務委で「限定されない」と翻した。五月二十九日の参院本会議で「対外的に環境保護や人権保護を標榜(ひょうぼう)していたとしても、それが隠れみのであれば処罰されうる」と初めて言及。隠れみのかどうかを判断するのは捜査機関であり、処罰対象に限定がないことがあらためて浮き彫りとなった。

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