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国家戦略特区の政商と、獣医師会どちらが真実を述べているか 

国家戦略特区民間議員が記者会見を行い、加計学園疑惑に関連して、獣医学部新設について述べた。

要するに、「岩盤規制」を「スピーディ」に行うのだから、何をやっても許される、という議論だ。一校に絞ったのは、「抵抗勢力である」獣医師会の意向を受けてのことだ、と繰り返し、彼らが述べている。だから加計学園に決まったのはたまたまだ、と言いたいのだろう。だが、その獣医師会の希望は、どうしても獣医学部新設をするなら、一校に留めてほしいという妥協に過ぎない。獣医師会の希望を、加計学園への便宜供与の隠れ蓑にしている。

破壊すべき岩盤規制があるのかどうかと、安倍首相が加計学園に便宜を図ったのではないか、という疑惑は別なことなので、この民間議員達の議論に説得力はない。特に、57分から出てくる竹中平蔵氏の前川前文科省事務次官批判は批判になっていない。小泉政権時代の構造改革特区以来、人材派遣業のパソナ会長として、構造改革特区、さらに国家戦略特区で巨利を貪ってきた竹中氏に前川氏を批判する資格はない。このような政商が、政権中枢に居座るのは、国にとって不幸なことだ。



獣医師会の見解は下記の通り。社会的共通資本である獣医学医療制度を守り、発展させようとしているのは、国家戦略特区の政商か、獣医師会の方々かは、この見解から明らかだ。国家戦略特区は、特定の組織、人間に利権を与える制度になっている。こうした国家戦略特区に蔓延る政商、その中心にいる国家戦略特区会議議長安倍首相は、政治・行政の私物化の責任を取るべきだろう。

以下引用~~~

国家戦略特区による獣医学部の新設に係る日本獣医師会の考え方について
平成29年6月22日公益社団法人日本獣医師会
会長 藏内 勇夫
本会は従来から、我が国の獣医師の需給に関しては、地域・職域の偏在は見られるものの全国的な獣医師総数は不足していないことから、農林水産省のご支援・ご協力により 6 年制教育修了者への魅力ある職場の提供、処遇改善等による地域・職域偏在の解消に努めてまいりました。また、我が国の獣医学教育に関しては、文部科学省、獣医学系大学等多くの関係者とともに半世紀にわたって国際水準達成に向けた教育改革に尽力してまいりました。
今般、国家戦略特区制度に基づき獣医学部の新設が決定されましたが、全国的観点で対処すべき獣医師の需給問題の解決、及び長期的な視点で将来の在り方を十分に検証して措置すべき獣医学教育の改善については、特区制度に基づく対応は馴染まないと考えています。むしろ、現在優先すべき課題は、地域・職域対策を含む獣医療の提供体制の整備・充実、獣医学教育課程の改善にあり、このためにも獣医学入学定員の抑制策は維持する必要があるとの立場を従来から表明してまいりました。
いずれにしても、獣医学部の新設を許可するか否か、また、閣議決定された 4 条件(1現在の提案主体による既存の獣医師養成でない構想が具体化、2ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき分野における具体的な需要が明らかになること、3既存の大学・学部では対応が困難な場合、4近年の獣医師の需要の動向も考慮しつつ、全国的見地から検討)、大学設置等に係る認可の基準等に照らし、獣医学教育施設や教職員体制等については、国において決定されることです。現在、文部科学省に設置された大学設置・学校法人審議会において厳正なる審査が行われていると思われますが、公益社団法人である本会としては、この審議の推移を慎重に見極めるとともに、国においてどのような結論が下されるにしても、常に公平・中立な立場で国民生活に貢献できるようわが国の獣医療の発展に尽くして行かなければならないと考えています。
なお、わが国の獣医師養成に関する経緯と課題は、次のとおりです。
○ 獣医学は、第二次世界大戦後の抜本的学制改革の際、GHQから医学・歯学と同様に 6 年教育を勧告されましたが、諸事情により実施が遅れ、日本学術会議の勧告に基づき 1977 年に獣医師法等が改正され、漸く獣医学の 6 年制教育がスタ
ートしました。
○ 欧州諸国の獣医系大学は4~8校程度で最も多いイタリアでも13校にすぎませ
んが、わが国には既に 16 校(国立 10 校、公立 1 校、私立 5 校)もあります。さらに、そのうち獣医学部は 5 校程度で多くは農学部等の獣医学科であり、6 年制教育の目的であった臨床・応用獣医学等の実務教育充実の裏付けとなる教員数、講座数、施設・設備等の増設は極めて不十分なまま今日に至っています。
○ また、わが国の獣医学教育は、欧米に比べ、伝統的に基礎獣医学に重点が置かれていますが、獣医臨床などの実務教育が弱く、残念ながら、国際水準に立ち遅れているのが現状です。
○ 国際水準の教育を行える教員・スタッフの数は限られています。山口大学と鹿児島大学による共同獣医学部、北海道大学と帯広畜産大学による共同獣医学課程、岩手大学と東京農工大学による共同獣医学科及び岐阜大学と鳥取大学による共同獣医学科の設置など教育資源を統合し、スケールメリットを発揮させる取組も行われていますが、さらに抜本的な統合・再編整備が不可欠です。また、既存の私立 5 大学においても、長年にわたり教育改善の努力が行われてきましたが、未だ道半ばです。
○ このような中で、獣医学部を新設し、教育資源の分散を招くことは、これまでの国際水準の獣医学教育の充実に向けた取組に逆行するものと言わざるを得ません。
○ 獣医学部の新設は、産業動物診療分野や家畜衛生・公衆衛生分野の公務員獣医師の採用難の改善に寄与するとの意見もあるようですが、これらの分野の採用難は、新規免許取得者の就業志向が小動物診療分野に偏在していること、民間に比べて就業環境が過酷で処遇が低いことが原因です。地方に獣医学部を新設し入学定員を増やしても、解決する問題ではありません。
○ このため本会は、公務員獣医師やそれに準拠している家畜共済診療所獣医師の処遇改善(初任給調整手当や福岡県における「特定獣医師職給料表」の新設)並びに離職した女性獣医師に対する就業・復職支援、産業動物診療獣医師に対する魅力ある実務研修の提供、大学教育における参加型臨床実習及び家畜衛生・公衆衛生実習の整備・充実等により、獣医師の偏在が解消できるよう、関係省庁の助成を活用しつつ積極的に取り組んでいます。

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