行政の私物化には否を言おう 

官僚制度は制度疲労を起こし、自己目的化している側面はある。

が、現政権が、内閣人事局を通して、官僚の人事権を掌握し、思いのままに官僚機構を動かす弊害の方が、大きくなっている。司法(とくに上級審)は、元来政権よりの判断を下すことが多い。内閣法制局長官が、政権寄りの人物に挿げ替えられ、集団的自衛権の憲法解釈が大きく変えられたことは記憶に新しい。その上、行政が政権によりがんじがらめにされたら、政権による独裁体制になってしまう。

文科省では、そうした人事による、「怪文書」をリークした官僚の左遷が行われる、という。あの「怪文書」は、いささかも怪しいものではなく、むしろ行政を私物化している現政権を内部告発したものだ。一方、森友学園疑惑で、森友学園との交渉経過を公表しなかった、財務省理財局長佐川氏は政権の覚え目出度く、国税庁長官に昇進すると言われている。これでは、官僚が行政を公平・公正に行おうとする意欲が大きくそがれる。

特に、自らの将来を賭して歪められた行政の実情を内部告発した、文科省の官僚は絶対に守られるべきである。それが、結局は国民のためになる。

こうした強権的政治手法は、こうした状況を許すと、将来必ず国民に向かって行使されることになる。

独裁政治を行う現政権には退場してもらおう。

以下、引用~~~

2017年06月30日 07時00分 NEWSポストセブン

古賀茂明氏 霞が関の粛清で“座敷牢”にて21か月仕事なし

官僚人事を握る菅義偉・官房長官

 加計学園問題で次々に“文書”が報じられたが、官僚人事を握る菅義偉・官房長官は、一連の情報リークに激怒、7月の文科省人事で大鉈を振るとのではないかと見られている。

 粛清対象と見られているのは、文書の発信元とされる同省高等教育局専門教育課の女性課長補佐、その上司の課長、高等教育局長も監督責任は免れそうにない。公然と政権を批判した前川喜平・前文科事務次官の元部下で、省内で「喜平隊」と呼ばれる前川派官僚にも及ぶという見方もある。

 では霞が関の粛清とはどのように行なわれるのか。公務員制度改革で辣腕を振るった結果、民主党政権下で省内の“座敷牢”に追いやられたのが元経産官僚の古賀茂明氏だ。

「政権に反旗を翻しても、犯罪を犯したわけではない官僚を懲戒免職にはできない。私の場合は、『官房付』の肩書きと個室を与えられ、部屋にはテレビもパソコンもソファもあるのに、なぜかプリンタだけがなかった。まともに仕事をさせないための嫌がらせとしか思えませんでした。

 官房付のまま4人大臣が代わり、全員、会見で私の処遇を質問されると『能力を高く評価している』と答えていましたが、結局、1年9か月の間、何の仕事も与えられませんでした。

 今回のケースでは複数の内部告発者がいると見られている。こうした場合に政府が取る手法は“分断”です。中心的な人物だけを見せしめで閑職に異動させ、他はうまく手なずけて出世の道を残してやる。若手は明暗が分かれた先輩の末路を見て、不正義と戦う意欲を削がれてしまう」

 そうして将来の反乱の芽を完全に摘むという。告発者が捜査機関に狙われることもある。2002年に検察の裏金疑惑を告発しようとして別件逮捕された元大阪高検公安部長・三井環氏が振り返る。

「逮捕された日の朝、自宅の玄関を出ると、そこに大阪地検特捜部の事務官3人と読売新聞の記者が待っていて同行を求められた。裏金づくりをした検事は出世し、私がやられたのを見て、後輩たちで裏金問題を告発する者はいなくなった。

 今回の一連の問題では6月19日の安倍晋三首相による“反省”会見の30分後、大阪地検特捜部がいまさらのように森友学園の家宅捜索に入った。これは加計問題を告発した文科省職員に向けて“喋りすぎるとこうなるぞ”という威嚇の効果を狙ったものでしょう」

※週刊ポスト2017年7月7日号

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