共謀罪施行 

共謀罪が今日から施行される。

共謀罪は、すでに何度も記した通り、対象、捜査手法、容疑等ついて不明確な内容であり、捜査当局に大きなフリーハンドを与える。

恣意的な運用により、処罰されるべきでない人々が処罰されるようになる。

共謀罪導入時、批判の対象にならぬように、捜査現場が慎重に運用すると警察当局が述べている。だが、捜査現場の適正な運用に期待をかけるような法律は、法律として失格だ。刑法体系を根本的に変える、共謀罪法はすぐに廃止すべきだ。

たとえ今は慎重運用されているとしても、将来、共謀罪を用いて、政治・社会を監視し支配しようとする政治家が出てくる可能性がある。今でさえ、自らに反対の声を挙げる、国民の一部を「あのような人たち」と排除し、敵対しようとする政治家がいるのだから。戦前の治安維持法が、国民に徐々に牙を剝くようになった歴史を知るべきだ。将来の世代のために、このような法律を残すことはあってはならない。

以下、引用~~~

7月10日付朝日新聞デジタル(問う「共謀罪」 施行に思う)裁判官は警察に問いただす勇気を 

■元裁判官・水野智幸さん(55)

何が処罰されるのかが不明確。疑問はいっさい解消されていません。



政府は、適用対象は「組織的犯罪集団」であり限定をかけたと言いますが、一般人が含まれるかどうかをめぐり、国会での説明は二転三転しました。犯罪の構成要件である「準備行為」も、「花見か下見かをどう区別するのか」と議論になりましたが、日常の行為との区別は難しい。ひとえに捜査当局が怪しいと見なすかどうか、そのさじ加減にかかっていて、恣意(しい)的な運用が懸念されます。

また、犯罪の実行行為がおきて捜査が始まるという原則が、根本から変わります。事前の任意捜査の範囲が際限なく広がります。今でさえ、警察が、犯罪の疑いのある人物の自動車にGPS端末を勝手に装着して行動を監視したことが明るみに出ました。証拠を集めるために、盗撮や盗聴、メールの傍受、尾行など日常的な監視は不可避なのです。

警察は「共謀罪」という大きな、危うい武器を手にしたわけです。警察内部でチェックが働く仕組み作りがより重要になってきます。監視の方法や捜査対象の選定が恣意的にならないような、内部基準を作っていただきたいと考えています。
裁判官も重大な責任を背負うことになりました。

警察から令状請求があった段階で、厳しい目で審査することが求められます。少しでも疑問があれば、警察に問いただす勇気と矜持(きょうじ)が求められています。

準抗告(不服申し立て)での裁判官の役割も重要です。逮捕された容疑者の勾留について、弁護側が申し立てる準抗告を形式的に退けるのではなく、容疑者の抱える事情に丁寧に耳を傾けるのです。威力業務妨害罪などに問われた沖縄県の基地反対派リーダーについて、裁判所は準抗告を繰り返し却下し、約5カ月の長期勾留を認めることになりました。こうした姿勢は改めるべきです。
犯罪の対象などを厳格化し、乱用を防ぐ基準をいかに構築するか。これからの実務家や研究者の英知が問われています。

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