ミサイル防衛という演技 

米国では、平均株価が低下しつつあるのに、ロッキード・マーチン、ノースロップ・マーチンそれにレイセオン等の軍産複合体企業の株価が堅調だ。実際、同企業の業績は好調を保っている。その理由は、トランプ政権が軍事予算を増やしているためだ。2017年度は、540億ドルの増加だ。オバマ政権下で、軍事予算が減らされてきたことへの反発なのだろう。冷戦の終結にともない、軍縮は自然の流れであったが、トランプは逆行している。トランプ政権内部に、政治任用の軍出身者、軍産複合体企業出身者が、数多くいる。軍産複合体と政治が合体すると、政権は紛争を防ぐのではなく、紛争・戦争を起こす方向に向かう。北朝鮮危機も、この文脈で見てゆく必要がある。

我が国も、安倍第二次政権になってから防衛予算は増加の一途を辿っている。オスプレイさらにはTHAADも米国からあちらの言い値で購入することになる。安倍首相は、トランプ大統領と軍備の米国からの輸入の密約を早い時期に行った可能性がある。

そこで、北朝鮮のグアム攻撃(または周辺海域へのミサイルの打ち込み)に対するわが国政府の対応である。PAC3を四基、ミサイルの飛翔地域である中国・四国地方に配備したとある。

PAC3は、弾道射程距離20km、上昇高度15kmである。ミサイルが落下し始めたところで、ミサイルを打ち落とすのがその機能だ。従って、これは最後のミサイル防衛の手段である。グアムへ飛行するミサイルを打ち落とすことは不可能だ。さらに、おかしなことは、弾道射程距離の短さを考えると、中国四国地方を四基のPAC3でカバーすることは土台無理な話なのだ。首都圏に配備されたPAC3も、市民を守るためではなく、米軍基地・自衛隊基地を守るためだけに配備されている。PAC3を四基配備したというのは、ミサイル防衛の点では全く意味がない。

PAC3配備は、国民に危機を煽るための演技でしかない。





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