限界を知りつつ進む旅路 

山田太一氏が、脳出血を起こし、事実上の断筆宣言をした、と報じられている。83歳。

限界を受け入れて生きる、諦める。さまざまな限界が、老境に入ると明らかになってくる。そもそも人生の時間が限られていることが根本的な限界。そこで、人生の実相が明らかになる。人生は、限界に囲まれ、それに沿って生きる旅路だ。

それをそのまま受け入れて生きるということか。ご本人は、本当のところ、迷いや苦しみがないのかとも思うが、このインタビュー記事の彼の言葉からは、澄み切った朗らかさ、明るさを感じる。

お疲れ様でした、と申し上げたい。私も、彼の生き方の後に続きたいものだ。

以下、NEWSポストセブンより、山田太一氏インタビューの一部を引用~~~

「人生は自分の意思でどうにかなることは少ないと、つくづく思います。生も、老いも。そもそも人は、生まれたときからひとりひとり違う限界を抱えている。性別も親も容姿も、それに生まれてくる時代も選ぶことができません。生きていくということは限界を受け入れることであり、諦めを知ることでもあると思います。でも、それはネガティブなことではありません。

 諦めるということは、自分が“明らかになる”ことでもあります。良いことも悪いことも引き受けて、その限界の中で、どう生きていくかが大切なのだと思います」

 ひとつひとつの言葉を絞り出すように語り、一呼吸ついて、こう続けた。

「もう脚本家として原稿が書ける状態ではありませんが、後悔はしていません。これが僕の限界なんです」

 事実上の断筆宣言にも取れる言葉だが、その顔は笑いに満ちていた。

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