北朝鮮問題をどのように解決に導くか(1) 

上村康太氏 元自衛官・防衛省官僚 が、北朝鮮の核実験と弾道ミサイル発射について、日経ビジネスオンラインに寄稿している。こちら。 核実験と弾道ミサイル発射の意味を述べたあとで、彼は北朝鮮への今後の対応方法を三つ挙げている。

以下、引用と私のコメント(青色フォント)~~~

 1つは、本格的な戦争によって問題を解決する選択肢だ。朝鮮半島から在韓の外国人を逐次避難させ、1991年の湾岸戦争時のように、約半年ほどで北東アジア地域に戦力を増強する。準備が整ってから北朝鮮に対して先制攻撃に踏み切り、一気に北進する。軍事的な制圧後、現在の北朝鮮の体制を一掃し、新たな政権を樹立するシナリオだ。米軍を中心とする圧倒的な兵力による先制攻撃は、朝鮮半島の戦力構造を念頭に置いた場合、戦いに勝利する可能性が最も高い。

戦いに勝利するかもしれないが、百万人規模の犠牲者の上に獲得される「勝利」だ。それは、勝利ではない。北朝鮮へ米国が先制攻撃をしかける場合、中国は北朝鮮に組して参戦する可能性もある。いずれにせよ、全面戦争を想定しておく必要がある。移動式ミサイル発射装置や、潜水艦からのミサイル攻撃能力を北朝鮮が持つことを考えると、北朝鮮の反撃が起きる前に、北朝鮮を殲滅させるということは不可能だ。

 2つ目は、力と圧力を背景とした外交により、核・ミサイル開発の放棄を要求する。有効な交渉のためには、北朝鮮が真剣に対応するための「脅し」が必要となる。経済制裁に加え、第一の選択肢の場合と同様、北東アジア地域への戦力増強を開始して先制攻撃の態勢を確保しつつ、力を背景とした「話し合い」により事態を進展させる。この場合、当然、開戦のリスクも背負うことにもなる。

北朝鮮に対抗する軍備はある程度必要だろうが、さらに軍事的圧力を加えて、力づくで話し合いのテーブルにつかせ、彼らの軍拡を停めさせることは、不可能である。なぜなら、過去40年間の米韓軍事共同訓練がなしえなかった、むしろ軍拡を進めさせたからだ。米韓軍事演習による北朝鮮への軍事圧力が、北朝鮮を軍拡に進ませている一つの重要な要因であることは確実。

 そして3つ目は、双方の戦略的妥協だ。現状を追認する形で北朝鮮による核保有の現状を認め、北朝鮮からも妥協を引き出すことを目指しつつ、当面の開戦リスクを下げる。ただし、日本を含む近隣諸国は、その後も彼らからの軍事的な影響力を受けることとなり、北朝鮮という核兵器保有国の存在によって一層の不安や恐れを抱え込み続けることとなる。

北朝鮮が核軍備を保有することは、金政権の暴走、核兵器のテロリストへの流出等、大きなリスクだ。ただし、彼らが核兵器を持つ現実から出発しないと、ここまで危機が進んでしまった以上、問題解決への目途が立たない。ソフトランディングの道を探らなければならない。

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国際社会は、ソフトランディングを探る以外に方策はないと考えているようだ。下記の独メルケル首相が、その典型だ。

NHK NEWS WEBより引用~~~

独メルケル首相「平和的外交による解決しかありえない」
9月4日 7時32分

北朝鮮が6回目の核実験を行ったことについて、ドイツのメルケル首相は3日、連邦議会選挙を前にしたテレビ討論の中で、「北朝鮮の独裁者の攻撃的な行為に大きな懸念がある」と危機感を示しました。

そのうえで、「この問題をアメリカ大統領なしで解決することはできない。しかし、はっきり言っておくが平和的な外交による解決しかありえない」と述べ、軍事ではなく外交による解決の必要性を訴えました。

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