「働き方改革」は誰のため? 

「働き方改革」関連法案が国会で審議されている。

検討されているのは以下の三点;
1)残業代ゼロ・裁量労働制
2)残業時間規制
3)同一労働・同一賃金

政府と財界が進める、この「改革」、労働者にとって都合の良いものであるはずがない。1)、2)はいわば対立する政策。3)はそれ以外の項目とは異質な内容だ。これらを一括審議する、ということには、政府の隠れた意図があるのだろう。私の見るところ、1)、3)が主要な目的であって、2)はそれを隠すための飾りのように思える。私の見立ては、以下の通り。

残業代ゼロが、当初いかに高度プロフェッショナルな業種に限定されていても、やがてなし崩し的に雇用全体に広げられる可能性が高い。例えば、収入により、適用するかどうか決めるとすると、その収入限度額を徐々に下げれば、適用範囲は際限なく広がる。かって、ホワイトカラーエグゼンプション導入が検討された折、対象の職種を決める収入限度は年収1000万円超だったが、経済界の要望は、400万円台だった。残業代ゼロないし裁量労働制の採用により、残業時間規制をしても、その意味がなくなる。厳しい規制をかけても、企業には痛みを生じない。

さらに、同一労働・同一賃金は、正規雇用の賃金を、非正規雇用の賃金に近づけるモーメントが働くはず。でなければ、1990年代から続く賃金の低下が起きるはずがない。企業は、グローバル化を生き抜くために、生産性を上げる、生産性を上げる手立ての有力なものは、賃金の抑制だ、だから、同一労働・同一賃金で、正規雇用は非正規の賃金に近づける、という論理を持ち出すことだろう。

結果として、残業代は支払われなくなり、さらに賃金は際限なく抑制されることになる。

さて、10年後、否5年後にどのような状況になることだろうか。

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