ON4IZ Henry 

久しぶりの無線ネタ・・・

1960年代、小さな設備で無線を始めた私にとり、西ヨーロッパとの交信はどんな局でも珍しいものだった。印象に残っている(といっても、交信自体ではなくQSLカードが印象に残ったのだが)局に、Henry ON4IZがいる。交信そのものは、きっとラバースタンプだったのだろう。が、頂いたカードは、Henry自身をカリカチュアライズした男性が、聴診器を首から下げ白衣を着て、片手に注射器を持っている図柄のカードだった。セリフには、「PSE QSL or ......」とあった。カードをよこさないと、ぶちっとしちゃうぞというジョーク。Henryは、当時産婦人科の医師をしていたのだった。当時、高専で機械工学を勉強していた私、行く行く彼と同じ医師の道に歩むことになるとは想像だにしないで、そのカードにしばらく見入ったのを覚えている。そのカードは、大切にしまってあるのだが、現在行方不明。探し出して、スキャンしておこう・・・。

Henryと再会したのは1990年代だったか・・・。上記の初めての交信とQSLの件を彼にメールした。彼は、その後、国連等で医療関係の仕事をし、ベルギーの名門Ghent大学産婦人科学教授に就任なさっていた。それからしばらくまた交流がなかったが、7、8年前のことだったか、彼がFOCのメンバーに推挙されたことを知った。彼にお祝いのメールを差し上げた。その時に、すでにリタイアしたか、近々リタイアするという話を伺った。

そして、つい先日、FOCのリフレクターでの私の発言に関して、彼がメールをしてよこした。

スペインのカタロニアで起きている政治的な動きに関連して、リフレクターで、これでまた「ニューワン」ができるかもしれない、などというお花畑の発言があった。それに対して、Nando EA3BBが、これはスペイン人にとってとてもクリチカルな問題であり、軽々に議論してもらいたくない、という趣旨のコメントをした。私も同感であり、まずは同地の人々の生活と政治が第一に考えられるべきであり、アマチュア無線は二番手、三番手の事柄だという発言を行った。アマチュア無線のことだけを考えていてはダメだ、と言いたかったのだ。スペイン政府は、カタロニア独立派に対して軍事行動も辞さないというニュースも入っている。多くの人が傷ついているのだ。そこで、「ニューワン」の議論はなかろう、ということだ。

Henryは、それに対するコメントを下さった。私の発言に同意する、Nandoに個人的にその旨のメールを送った、という内容であった。同業だから、こうしてメールするのだけれど、とあったので、近しく感じて下さっていることをありがたく思った。Henryは、国連で開発途上国の医療援助等にも携わってこられたので、こうした政治的な問題を軽々しく扱うことに敏感なのだろう(それが当たり前のことなのだ)。彼は、完全にリタイアしたが、今も、退職前勤務していた病院に後輩医師の指導のためにでかけることがよくあるらしい。お元気そうだった。

彼は、リフレクターで、コンテストがどうしたWARCバンドがどうしたといった延々と続く議論・・・そこに一枚私も別な形で嚙んではいたのだが・・・にはウンザリしているので、リフレクターから離れることも考えている、とあった。確かに、それにも一理はある。FOCのリフレクターは、コンテストとDXの話題が専らなのだ。リフレクターを止めるかどうかは、Henry次第だが、Henryのような方の発言こそがあの場には必要なのだ、と返事を送った。

このところ、アマチュア無線とくにCWは、衰退しているのではなく、「死んだも同然」という印象を抱いていたが、こうしたやり取りの出来る方がいると、まだ捨てたものではない、とも思う。だが、彼の世代のOMたちがいなくなったあとに、一体どのようなアマチュア無線が残るのだろうか・・・。

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