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チェロについてのニッチな観察 

チェロの話・・・

チューナーを用いて、音程を確認するようになって、ある現象に気づいた・・・もしかすると、良く知られていることなのかもしれないが・・・。

C線の開放弦をフォルテで弾くとき、弾いている間わずかに音程が高くなる(Δf1)。これはわずか。そして、弾き終わった直後、音程が下がる(Δf2)。先の音程が高くなる偏位より、低くなる偏位の方が大きい。耳を凝らして聴くと、音色の変化として、チューナーの示す音程の変化を感じることができるように思える。

他の弦でもありそうだが、目立たない。

私の使っている弦特有の現象ではなさそう・・・確認はしていないが・・・。

直観的に、弦に加わる張力の変化が関係するのではないか、と思った。で、弦の共振周波数について調べた・・・

http://wakariyasui.sakura.ne.jp/p/wave/koyuu/genn.html

確かに、張力Sの平方根√Sが共振周波数と比例する。当然のことながら、弦の長さlも比例する。

フォルテで弾く際に、弓で弦が引っ張られて、張力が上昇する。それによってΔf1が生じる。その際に、わずかながら弦の長さが増加する。その後、弓が弦から離れて、引っ張る力が消失しても、数分の一秒間、弦の伸びは継続する(それは、張力の下降も生じる)。この変化がΔf2を生じる。その後、定常状態に戻る。

張力の変化と、弦長の変化は、音程に関して互いに相殺するように働くが、張力の変化の方が優っている(大きい)。 そのために、Δf1<Δf2 となるのだろう。

ということなのか、と考えた。張力の変化はまず間違いないが、弦長の変化が起きるのかどうか、それが弓によるドライブが終わった後にも、一定時間残るのかどうかは、私の想像。弦の張力と、長さを実測すれば良いわけだが、そう簡単にはできそうにない・・・。

さらに、音程の変化というよりも、音色の変化と感じられるのは、私の耳の問題なのか、それとも実際高調波の変化が起きているのかは分からない。また、高い弦でも同じ現象が起きるはずなのだが、ほとんど実測できない。それは、C線が構造的に伸びやすいためなのか、何らかの理由で張力の変化が起きやすいのか、不明。

ここまでは、あまり大したことのない考察だが、「Δf2の大きさが、弦のヘタリ具合を反映する」ということはどうも言えそうである。金属は力が加わり続けると、弾性の変形から、塑性の変形を生じるようになる(と、材料力学か何かで学んだ古い記憶・・・)。ヘタリは、弦の弾性が失われて行く過程なのだろうから、この観察は正しいと言えるのではないだろうか。

2か月ほど前に、同じモデルの弦に張り替えたのだが、新しい弦に変えることによって、Δf2の絶対値が小さくなった。逆に言うと、Δf2が大きくなったら、弦がヘタって来たことを意味するのかもしれない。弦のヘタリ具合は、「音に張りがなくなる」ことで判断していたが、もしかすると、このΔf2の大きさで判断できるかもしれない。

ヘタリ具合が眼で確認できると、便利なような、気にしてしまって不便なような・・・。

録画しようかとも思ったが、面倒なので、興味を持たれた方は追試なさってみて頂きたい・・・それとも、これは常識の範囲のことなのか?

追記;C線でフォルテの音を出すときに、弓で弦を押し付けるよりも、弓の早さを増す、弓を駒よりに置くことの方が、音楽的にも良いと言えるのかもしれない・・・もちろん、弓で圧力を加える奏法も必要なのだが・・・。

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