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医療法一部改正説明会 

かねて予告されていた、地域保健所による、医療法一部改正についての説明会に出かけた。

近くの公的な建物の中規模のホールが、満員になっていたのには驚かされた。コメディカルの方々も聞きにいらっしゃっていたようだ。

内容は、医療安全の確保策の説明。保健所の方が総論をさらっと説明し、その後、近くの医大で医療安全を担当するという臨床系教授が、「医院・診療所における医療安全について」と題して講演。

要点は、医療安全管理、医薬品、医療機器に関して、管理責任者を決めること、各々についてマニュアルを作成すること、年に二回以上従業員に研修を受けさせることの三点である。

各項目のマニュアルの雛形が配られたが、日本医師会の作った医療安全管理指針のモデルは良いとして、他の官僚ないし研究施設の提示するマニュアルの雛形は、詳細を極め、実際的ではないように思えた。その講演者も、この雛形をそのまま取り入れると、万一医療事故が起きた時に、マニュアルの詳細な手続きを踏んでいなければ、その責任を問われることになるので注意すべきだ、と話していた。

インシデント・アクシデントリポートの提出も求められている。インシデントリポートは、あくまでアクシデントを未然に防ぐことにあるわけだが、どれだけ利用されるのか。さらに、日本医療機能評価機構の行っている報告等では、臨床の現場へのフィードバックとしてあまり意味がなさそうだ。

私の考えるところでは、この法改正の目的は;

○行政による、医療支配ないし医療統御の推進(講演者も、同様のことを言っていた)。この改正と同時に、医療事故・法令違反に対してこれまでよりも強い行政処分を下す行政の意思が見える。

官僚の権益確保。マニュアル作成・研修実施・医療機器のメインテナンス等で、官僚が権益を確保する可能性があるように思えた。これだけのマニュアルを、無償診療所で作り、定期的に更新するのは、かなりの負担だ。さらに、研修を年に二回以上行うのも、かなりの負担になることだろう。講演では、様々な対処方法が提示されていたが、例の「日本医療機能評価機構」の実施する院外研修を受けるのも一つの方法と紹介されたいた。

医療の安全を確保することが、患者さんのためになるのであれば、出来る範囲で努力して行きたいものだ。しかし、こうしたマニュアルをただ積み上げ、現場を知らぬ人間の研修を受けることで、どれだけのメリットがあるのだろうか。配られた山のような参考資料から、役に立つ情報は用いるが、他の官僚的な手続きはさっさと捨て去ることにする。

コメント

勤務医から、開業医になり、仕事の大変さの質が変わったのではるが、拘束時間はむしろ増えた。勤務医の過重労働、開業医の雑用を含めた長時間拘束を減らすことが、医療の安全を確保する(唯一とは言わないが)大きな方策だろう・・・が、官僚の方々は、そんなことは見向きもせずに、分厚い詳細なマニュアルを作れ、研修しろ、マニュアルを更新しろとおっしゃるわけですな。

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