FC2ブログ

厚生労働白書は、医療破壊・社会保障破壊の計画書 

厚生労働白書について報じられている。医療費削減を進める、実務責任を地方自治体に押し付ける、療養病床削減を推進し開業医に在宅医療を行わせるという方針らしい。医療改革と言いつつ、財界からの要望に沿った医療費削減と、責任の放棄をするという内容だ。

在宅医療はそれ自体良いことだが、結局、病院での看護介護を、家族に負わせることになる。在宅医療の受け皿について、考慮されていない。開業医が在宅医療を担うことも無理だろう。病人、特に病気を持つ高齢者は、医療費を使うことなく、死ねという、官僚のメッセージだ。

以下、報道の引用とコメント~~~

開業医、県の役割強調 在宅医療や医師不足で 厚生労働白書 「1」
07/09/14
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 舛添要一厚生労働相は14日の閣僚懇談会に2007年版厚生労働白書を報告した。一連の医療改革に沿った在宅医療推進のため開業医に中心的な役割を担うことを促し、都道府県には、医師不足対策や生活習慣病予防など、一層の役割と責任を持って改革に取り組むよう求めた。

自宅にいながら、家族に囲まれて、病気療養できれば、それにこしたことはない。在宅医療は、そうした点からは、理想的な医療だ。しかし、この白書のプランでは、どれほどの介護が必要なのか、どれだけのマンパワーが必要なのか、患者家族にそれが担いきれるのかということは、お構いなしだ。官僚が、在宅医療を推進するのは、良い医療を追求するためでは決してない。目的は、唯一つ、医療費の削減だ。

予防医療をいうのであれば、タバコの害を、厚生労働省が何故キャンペーンしないのか。財務省の顔色を伺っているので、言い出せないのか。一体、国民のことを考えているのだろうか。


 06年6月に成立した医療制度改革関連法では、公的医療保険制度を持続可能なものとするため医療費の適正化(抑制)推進が必要と指摘。そのために、長期入院の是正や死亡原因の6割、医療費の3割を占める生活習慣病の予防などを挙げている。

公的医療保険制度は既に持続可能ではない。その責任は、これまで高齢化社会への準備を怠り、公共事業や、特殊法人のための予算に湯水のように税金を使い続けてきた政治家・官僚にあるのだ。社会福祉の抑制で、この社会福祉の破綻を糊塗しないでもらいたい。

適正化(抑制)とは一体何なのか。すでに医療費は、先進国中最低のレベルにまで落とされている。これ以上に、落とすことは、医療を積極的に破壊することだ。


 白書は改革を進めるため、開業医に対し、在宅医療に必要な休日・夜間の診療や、患者、家族の相談に乗れる窓口機能が求められるとした。また認知症の診断など高齢者を総合的に診る必要性を指摘した。

改革=医療費削減を、開業医の労働搾取によって行おうとしている。開業医に、365日24時間の拘束をかけてみるが良い。これまで地域医療を担ってきた、開業医の多くは、仕事の規模を縮小するか、退職するだろう。それは、病院勤務医への荷重をさらに増やす。その先にあるのは、地域医療の完全な崩壊だ。

 一部地域での深刻な医師不足に対しては、都道府県は医師が多く集まる中核的な病院(マグネットホスピタル)から医師を派遣したり、一定期間地元で従事する医学部生へ奨学金を拡充することなどを求めた。

どこにマグネットホスピタルがあるというのだろうか。私の住む「県」での不足医師数は、「100数十人規模」だという調査がある。国の医師派遣事業で先ほど派遣されたのは、「全国でたった数人」だ。医学部生を金で釣ることも、上手くいかないことは既に何度も記した通り。官僚は、問題を把握していながら、何も対策を講じようとしない。

 産科、小児科医不足や病院勤務医の過重労働の負担緩和策としては、「医療資源の効率的活用」などが重要とし、診療報酬の重点配分などを求めた。

医療資源が枯渇しかかっているのに、枯渇した資源を「効率的活用」をするとは、言葉遊びもいい加減にして欲しいものだ。産科の危機が、診療報酬の重点配分で解決するとでも思っているのか。

 さらに都道府県間で1.5倍の開きがある1人当たり老人医療費など地域間格差に言及。都道府県を軸とした医療保険の再編、統合の必要性を強調した。

都道府県間で老人医療費に差がでるのは当たり前だろう。年齢構成・医療機関へのアクセス等を考慮すべきだ。医療保険の再編・統合は是非行って欲しい。その際には、是非、公務員のための共済組合管掌の健康保険を、破綻している国民健康保険に統合してもらいたい。国が責任をもつべきだ。

 年金記録不備問題については「国民の信頼を損ねた」と謝罪し、「国民がいつでも自分の年金記録を確認できるシステムに再構築する」と約束した。

記録不備だけではない。官僚上層部は、箱物作りに年金を湯水のごとく浪費し、キックバックや天下り先の確保を行ってきた。末端は、ねこばばを長年にわたって繰り返してきた。厚生労働省、いや公務員に、実態の解明はできないだろう。第三者機関が厳正に実態解明と責任の追及を行うべきだ。

コメント

春の憂鬱

いずれにしろ来春の診療報酬改訂はマイナスでしょうし、マイナスでなくとも重点配分部門に吸い取られますから、普通の開業医はマイナスでしょう。

小児科への配分を厚くすると言っても、病院のそれも救急医療ぐらいの話で、開業医は増える材料は無いと考えています。

診療報酬が削られる分だけ、「夜間休日の救急当番回数を充実させましたから、ドンドン出務して取り戻して下さい」、なんてされたら憂鬱です。ブラックジョークにもなりそうにありません。

そうでしょうね。重点配分ということは、トータルはマイナスにすると言っているようなものでしょう。

開業したての方、これから開業を予定される方は、今後は、金の工面に加えて、勤務医と同じ労働が要求されることになるのでしょうか。

それに、「改革」という名の「破壊」を臆面も無く進めようとする官僚に、強い憤りを覚えます。

仰る通りですね。その結果、外来部門を診療所にした病院も結構あったはず。こうやって、はしごを掛けては外し、掛けては外し・・・負のスパイラルに陥り、医療は崩壊するということですね。

結局、今回は、医療費削減だけが目的で、その為には何でもあり、ということになっているようですね。財政制度等審議会も、答申を出していますが、何しろ医療費削減、この一言ですね。

公務員はちゃんとベースアップし、政治家・高級官僚は、業者から接待を受け、バックマージンを取り放題。

狂ってますね。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://nuttycellist.blog77.fc2.com/tb.php/628-7cf992b0

社会保障の光と陰

人身事故 ...・社会 一時金・社会 療養費・きもいテンション就職・SICKOを観て・・・「この道 進入禁止!」・・・そ

  • [2007/09/18 10:14]
  • URL |
  • 社会への思い |
  • TOP ▲