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行政の情報操作 

このところ、医師・医療機関の不祥事の報道が続いている。精神科クリニックで、患者を殴った医師に有罪判決が出たとか、病院の従業員を病気でもないのに、入院したことにして、診療報酬を得ていた病院長が逮捕されたといった類だ。これらの医師は、不正を働いたのだから、それなりに、処分・処罰されて当然だと思う。

一方、ある心臓外科医のケースは余り報道されていない。彼は、本来彼の責任ではない医療事故の責任を、彼の仕事先であった東京女子医大当局に押し付けられ、それが原因となり、刑事告発されたが、一審で無罪を得た。彼は、自分が先天性心臓病で、心臓外科手術によって病を癒され、同病で悩む子ども達のためになりたいと、心臓外科医になった方である。現在、彼は、一人で、自らの刑事裁判を戦い、さらに人権を侵害する報道を行った報道機関に民事訴訟を起こしている。フジテレビ等には既に勝訴している。報道機関への彼の提訴、勝訴について、報道機関は、最小限の報道しかしていない。このケースは、刑事事件として冤罪事件であり、さらに報道機関が、警察の発表を垂れ流しに報道し、彼の人権を蹂躙した点で、重大な事件だ。この医師のブログは、ここ

こうした報道機関の、医療関連の出来事の扱いの違いはどこから来ているのだろうか。

報道機関が、医師を貶めることに熱心であることもあるが、自らの過ちを訂正・謝罪しようとしない姿勢の問題も大きい。

さらに、大きな問題は、行政による情報操作である可能性だ。来春、診療報酬改定が行われる。行政は、診療報酬を大きく落とす積りだ。それに対する、医療側のリアクションを押さえ込むために、医療機関・医師の不祥事を大々的に報道するキャンペーンを張っている可能性が大きい。

また、後期高齢者医療制度が、来春から実施され、さらに70から74歳までの自己負担が増やされる。これは、70歳以上の方々に大きな負担を負わせ、さらに75歳以上の方々には不十分な医療しか与えぬ制度であり、一方で行政は在宅医療を推進することを目論んでいる。最終的に、医療費削減だけを目的とした制度変更だ。その内容が、国民に知れ渡る前に、この新制度への批判を行政が受けなくて済むように、医療機関に世論の批判を向けるようにしておく意図もあるように思える。

さ、見ものだ、これから行政の形振り構わぬ情報操作の幕開けだ・・・。

コメント

スピンドクター

http://tokyo-nagano.txt-nifty.com/smutai/2005/09/post_9f21.html
スピン・ドクターという言葉があるのだそうです。政治においてある出来事や話を「スピン」するというのは、特にマスメディアを使って、出来事や話を自分自身に有利なように、そして政治的ライバルに対して不利なように描写するという意味があり、この様な仕事のために雇われている人々(例えばホワイトハウスの報道官のような人)は、多くの場合、「スピン・ドクターズ」と呼ばれるのだそうです。

多様な問題の報道に影響を与えたり、報道させなかったりすることに秀でた彼らの特殊な能力や訓練があり、例えば、他者の発言の戦略的引用、事実を注意深く取捨選択、憶測もさも事実であるかのように思わせる言い回しの熟達、衝撃的な出来事がニュースの中心となるはずの時に別の情報を流してその重要な問題を「埋めてしまう」姑息な手段、などがあるのだそうです。

読者としては、新聞や雑誌、テレビを見ることは、現実そのものではなくそれが構成されたものであり論理的に分析できるということを理解しないといけない、それがメディア・リテラシーの基本的メッセージであり、スピンの根底に潜む利害関係を理解し、そのスピンが利用している手法を見抜く方法を教えるというのがメディア・リテラシー運動となっているのだそうです。

スピンドクターですか・・・初めて耳にしました。

ネットで得られる多様な情報は、そうしたバイアスのかかった情報を自ずから明らかにする働きがありそうですが、ネット情報は玉石混交ですから、その面でのメディアリテラシーも必要になりますね(手の込んだスピンドクターの出す情報の裏を読むよりは容易かもしれませんが)。

既存の巨大メディア内部での自己規制・検証は望めないのでしょうか・・・完全ではないにせよ。少なくとも、新聞社は、どこも経営的にかなり厳しい状況だったと思います。これまでの報道姿勢では、マスコミから淘汰されてしまうように思います。

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