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蔓延する日本脳炎ウイルス感染 

日本脳炎ウイルス感染は、多くの場合、かるい夏風邪または無症状で終わってしまう。が、脳炎を発症すると、重篤な経過を取り、救命できたとしても、神経系の障害が残る可能性が大きい。治療法はなく、予防接種だけが対処方法である。年間数名の患者が、西日本を中心に発生していると言われている。

下記のニュースにあるように、2年前、日本脳炎予防接種の副作用(ADEMという脳炎)と思われるケースが生じ、その後、厚生労働省は、日本脳炎予防接種を推奨しないことを勧告。現在は、親御さんから承諾書をとって、予防接種を実施している。この承諾書には、受けさせる親の責任を明記してあり、副作用を生じても救済処置は取らないとも受け取れる内容だ。

日本脳炎の予防接種を受けることを、現状でも、私は推奨している。理由の一つは、ADEMの発症頻度は、凡そ100万人に一人と推定されており、きわめてまれな合併症である。さらに、このニュースの通り、日本脳炎ウイルスが蔓延している可能性が高いこともある。飼い犬に日本脳炎の抗体が陽性になっているということは、飼い主の家庭、その周辺の人間も同様に感染している可能性が高い。脳炎の副作用のみられぬ新しい予防接種の開発が大きく遅れている現状では、日本脳炎の予防接種は、旧型のものでも受ける方が良いように思える。

新しい予防接種の開発をこれまで進めてこず、無為無策できた行政。結局、予防接種を受ける者に副作用の責任を負わせる無責任振りは、強く批判されるべきだろう。

以下、引用~~~

日本脳炎、室内犬にも抗体 通常環境で感染の危険か ワクチン中断に懸念の声 {1}
07/09/27
記事:共同通信社
提供:共同通信社

 蚊が媒介する日本脳炎に人が感染する危険は、近隣に豚がいるなどの「要注意」とされる環境でなくても依然かなりあることが、山口大の前田健(まえだ・けん)・准教授(獣医微生物学)らの調査で27日までに分かった。

 人の近くで暮らしているため、こうした危険の評価に適すると考えられる飼い犬を調べたところ、蚊に刺されることが少ないはずの室内犬の約1割から、感染歴を示す抗体が検出された。犬の体内でウイルスは増えないため、犬から人に感染する恐れはない。

 日本脳炎ワクチンの定期接種は、副作用を理由に2005年から事実上中断、新ワクチンの登場も遅れているため、免疫がない子どもが増加中。専門家からは影響を心配する声も出ている。

 前田さんらは、05―06年に山口県周辺の動物病院にかかった飼い犬計100匹の血液を調べ、17匹(17%)から日本脳炎ウイルスへの抗体を見つけた。飼育環境との関係では、屋外で飼われている犬の陽性率が高く38%だったが、室内飼育犬も10%が陽性で、あまり外に出なくても感染の危険はあることが分かった。

 日本脳炎はウイルスを持つ豚の血を蚊が吸い、人を刺すことで人に広がる。厚生労働省は、人の流行の恐れを予測する目的で豚の感染状況を調べているが、近年は宅地と養豚場が離れていることが多く、前田さんは「人への危険予測には、生活環境が近い飼い犬の方が適している」とみる。

 前田さんは「室内犬にも抗体があるということは、人への感染機会は依然多いとみられる。安全なワクチンの開発を急ぐべきだ」と話している。

▽日本脳炎

 日本脳炎 日本脳炎ウイルスによる中枢神経疾患。豚の体内で増えたウイルスを主にコガタアカイエカが媒介する。人から人には感染しない。感染者の大半は無症状だが、脳炎を発症すると死亡率は高い。患者は世界で年3万―4万人。日本では1966年の約2000人をピークに減少。94年以降は予防接種法に基づく定期接種の対象となり年間数人に減ったが、厚生労働省は2005年、一例の重い副作用を受け接種を「推奨しない」と発表。定期接種が事実上中断した。06年に登場予定の新ワクチンは開発が遅れ、希望者は旧型を打てるが、在庫は少ない。

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